釜石市で東部地区に次いで人口が密集しているのは鵜住居地区です。
この地区はほとんどが住居地域でしたが、津波によって多くの住居が跡形もなく流されてしまいました。
東部地区が面する釜石湾には湾口防波堤と呼ばれる堅固な防潮堤が築かれていましたから、今回破損したとはいっても、復旧すれば沿岸部の防潮堤はそれほど高くしなくともよいのですが、鵜住居地区は違います。
シミュレーションの結果から、九州、5メートルの高さの防潮堤をつくるようにという指示が出されました。
これは通常のビルの4~5層分の高さです。
そこでこの防潮堤を利用してラグビースタジアムのスタンドをつくるという提案をしました。
なぜなら釜石市には復興のシンボルとしてラグビースタジアムをつくりたいという希望があるからです。
新日鉄釜石はかつて日本選手権で7連覇を果たすという偉業を成し遂げました。
釜石の人々は今でもラグビーに大きな誇りを抱いています。
そのラグビーのワールドカップが2019年に日本で開催されます。
その開催前にスタジアムを整備して、1ゲームでもよいから釜石に招致したいと考えているのです。
防潮堤は県の予算でつくられますから、それをスタンドにも利用することができれば、建設費は大幅に節約されるはずです。
しかしこの提案も市の土地利用の問題や、国の縦割り行政の問題などによって容易ではないと言われています。
さまざまな人々の思惑が交錯して復興は難問だらけです。
