丸ブルー義勇兵というウソ

 

朝鮮戦争におけるアメリカ軍の反転攻勢が始まると、中国がこの戦いに参戦。決着するかと思われた戦況は決着どころかさらに拡大する。今でも「 あくまで募ったら自ら手を挙げて参加した義勇兵たちだ 」とうそをつく中国だが、中身は全員人民解放軍だった。

 

だが、この中国共産党軍には作戦らしい作戦はみられず、小銃を持った兵士の有象無象が遮二無二に突撃を敢行するだけという稚拙かつ人の命を何とも思っていないものだった。 だが突撃する中国兵の数たるや、景色の見渡す限り人、人、人で、武器の性能も兵士個人の技量も明らかに上だった米軍も人だらけの中国軍の攻撃に看過できないレベルの被害を受けだす。

 

人の数に頼む作戦を「人海戦術」というが、この言葉は、朝鮮戦争で行ったこの中国軍の著しい人命軽視の人の海による突撃一辺倒のこの策から生まれたものだ。

 

 

この悪い状況に米国は「強い日本軍を投入しよう」と考え、そのために米国の日本の占領支配を解き、独立国に戻すことを決める。占領国の占領民は国際法では使うことは許されないが、日本が独立国となれば米国は日本に圧力をかけることができる。こうして日米の講和会議の準備が始まった。

 

これを聞きつけた李承晩は手を打って大喜びした。

 

米支配下の日本に李承晩は口を出せないが、「日本が独立となれば、我々は日本から損害賠償をぶん取れる。」と思ったのだ。

 

李承晩は「我ら(韓国)は戦勝国だ」と完全にカン違いし、講和会議の話を聞きつけると「戦勝国として参加させてくれ」と求めた。しかしマッカーサーは「お前が何で戦勝国か?」「ただの第三国人(要するに部外者)だ」と、にべもなく言われ、当然、講和会議への出席の希望も拒否される。

 


腹を立てた李承晩は釜山まで北朝鮮に追い込まれた時の恐怖と、日本への恨みから「李承晩ライン」を思いつき、勝手に日本海に自分にとって都合がいい線を勝手に引いて、その線を越えてきた日本の漁船を見つけたら片っ端から銃撃・拿捕する。目的は日本への嫌がらせと、捉えた日本人漁民を人質にして日韓二国間会議を開き、人質をエサに賠償金を日本からせしめる策を目論む。 韓国海軍はまだ朝鮮戦争真っただ中だというのに、戦争のほうは完全に米軍に丸投げして日本船拿捕に没頭。

 

韓国に逮捕、抑留になった漁船員は約4000人。死傷者は44人にまでなっていた。