『 薄らハゲの大恥のバカ記事 』挟まなきゃよかったな。と反省。

今となっては手遅れ。後悔先に立たず。

 

 

 

 

てなわけで、前回の『 タックスヘイブンの世界 』のことをスッカリ忘れている人もいるだろうし、前回の『 パナマ文書からみるタックスヘイブンの世界① 』を少し加筆修正もして も一回貼り付け。  

 

というわけで①+②の『 一気読み 』形態にしてます。①は加筆修正もチョイとしました。

 

どうぞ!

 

 

 

丸ブルーパナマ文書問題は送信元不明のメールから始まった。

 

『 Hi.this is John Doe.  Are you interested in deta? 』( やぁ 私の名前はジョン・ドゥ。 データに興味はあるか? ) 』

 

2015年8月

南ドイツ新聞に届いた『 ジョン・ドゥ( 日本風にいうと(名無しの権兵衛) 』と名乗る者からの一通のメールとデータはアメリカにあるICIJ( 国際調査報道ジャーナリスト連合 )に持ち込まれる。  その内容は中米・パナマの法律事務所が設立を手掛けたペーパーカンパニーなどおよそ21万社分のデータだった。  そこには設立を依頼した顧客の書類や電子メールのアドレス。パスポートなどの個人情報も含まれていた。

 

気の遠くなる量のデータを各国のジャーナリストが手分けして分析。 権力者や富裕層の資産隠し・税金逃れの実態が明らかとなる。

 

 

 

 

右差しジョン・ドゥ(John Doe)とは。

 

前述したとおりアメリカがいうところの『 名無しの権兵衛 』。

身元不明の遺体に、取り敢えず付ける仮称で『 John Doe( ジョン・ドゥ ) 』と呼ぶことがある。

 

そこから派生して身元不明男性遺体には『 John Doe( ジョン・ドゥ ) 』

身元不明の女性遺体には『 Jane Doe( ジェーン・ドゥ ) 』と呼んだりする。

 

 

 

 

 

 

丸ブルー中央アメリカ パナマにある『 モサック・フォンセカ法律事務所 』の内部資料

 

ジョン・ドゥがくれたデータの中身は中央アメリカ パナマにある『 モサック・フォンセカ法律事務所 』の世界中の富裕層らの資産隠しの実態に迫る内部資料だった。  ジャーナリストたちは世界中の権力者や富裕層が資産隠し・税金逃れの実態を分かる限り、白日のもとに晒した。

 

 

この文書には700人を越える日本人のデータも含まれていることが判明。 元外交官や経営者、弁護士、医者など様々な人物がペーパーカンパニーを作り、それを介して架空の口座を税金の低い国に開設していた。

 

調べると700人以上の日本人は全員が富裕層という訳ではなく、一般市民が個人情報を盗まれ勝手にペーパーカンパニーの代表とされ、そのような不正をした会社が不正に得たお金の裏金隠しに使っていたケースも見つかる。

 

 

 

 

 

丸レッドタックスヘイブン(Tax Haven)運用術

 

 

 

丸ブルータックスヘイブン(租税回避地)の特徴は

 

①税金が安い

②手続きが簡単

③情報非公開

 

①②③がタックスヘイブンの共通する大きな特徴だが、これもタックスヘイブン国によって特徴の詳細は異なる。 その細かな特徴をうまく利用してこれを利用した富裕層などは更にこの裏金の資産を増やしていた。

 

 

 

1ペーパーカンパニー設立!

 

自分の手元で増やしたお金だが、それをたとえば日本に税金で納めるのが高くてやってられない場合、その人物はタックスヘイブン国にまず架空の会社(ペーパーカンパニー)を作る。 そうすると、『 会社設立に資産を使った 』ということで名目上は税金の支払額を軽減できるからだ。 でもその海外の新規の(ハズの)会社は紙切れだけ・名前だけの幽霊会社なので、設立にお金はいらない。  設立に必要なお金といえば設立手続きの許可にかかわる料金をタックスヘイブン国に支払うだけとなる。

 

必要なのは個人ならパスポートと住んでいる日本国のガスか電気かの支払の証明書くらいでOK。 設立にはパナマだと約20万円くらいで会社は作れる。

 

もう一つはすでにパナマにあるペーパーカンパニーを個人もしくは会社が買い取り、子会社にする方法。 この場合、そのペーパーカンパニーの創業時からの年数が長いほど、税務署からチクチク聞かれないということで、パナマの場合、会社創業から1年くらいだとおよそ17万円。15年経過している会社だと100万円の売値だとか。

 

 

2まずはパナマ!

 

パナマの特徴は『 海外での所得は税金ゼロ! 』これがパナマで設立したペーパーカンパニーの魅力だ。 なので日本で設けた金をパナマに『 パナマ国にある会社への設備投資 』という名目で移すのだが、パナマに移す際にかかるお金はパナマの法律の特徴から、0円となる。

 

2次はケイマン諸島!

 

パナマにいったん移したお金を次はケイマン諸島に。ケイマンでは美術品などを売り買いして、裏金を元手にさらにお金を増やす。 なぜなら『 ケイマン諸島ではケイマン国内で儲けたお金に関しては税金はゼロ 』だからだ。

 

パナマで売り買いし儲けた場合、儲けに相当した所得税をパナマに支払わなくてはならないが、ケイマン国内で売り買いした儲けには税金が一切かからない。 こうして増やしたお金はまたパナマに戻す。 パナマは海外からやってきたお金には税金はかからない。

 

 

3次はシンガポール!

 

パナマのお金を元手にケイマンでの売り買いでさらに増やし、それをまたパナマに戻した後は、シンガーポールに設立してあるペーパーカンパニーに移す。シンガポールでは『 株の売買 』をする。 なぜなら『 シンガポールは株の売買で得た利益にかかる税金はゼロ 』 だからだ。

 

シンガポールで増やした資金は再びパナマに還流させる。 運用スキルに長けた富裕層はそれぞれのタックスヘイブン国の特徴を活かしながら、それぞれの国にペーパーカンパニーを設立し、パナマを軸に、後ろ暗い資金を回して自己資金を増やしている。 お金持ちはこうやってますますお金持ちになっていく。

 

 

 

 

 

 

四角グリーンタックスヘイブンそのものではないが、タックスヘイブンの『 変種 』というべき事例

 

 

 

丸ブルー赤字なのに大儲けのスターバックス・イングランド

 

イギリスのスターバックスは『 国外の低税金の国に会社を設立しての税金逃れ 』をスッパ抜かれた。  まずはスイスに原料のコーヒー豆の売買部を設立。 イギリスのすべてのスタバはここからのコーヒー豆としか取引をしない。 イギリスはスタバ豆売買部から豆を購入し、豆の売り買いの値段としては高額な支払いをし、イギリスで稼いだお金をスイスに『 購入 』お形で移していた。

 

 

 

丸ブルーオランダのスタバは特許権の会社

 

オランダのスタバはスタバのロゴマークなど、スターバックスブランドを専門に取り扱う会社で、イギリスのスタバグループはブランド・ロゴを使うたびに高額のブランド使用料をオランダ・スタバブランド会社に支払っていた。( ブランドの使用料はスタバ内で勝手に取り決め )

 

これでイギリス全体のスタバは繁盛していたにも関わらず、スイスに支払、オランダに支払、をし続けての赤字決裁が何年も続く。 この実態を2010年あたりにイギリスは嗅ぎ付け、イギリス国民は激怒!

 

さんざんなデモ活動の結果、スタバはついに自主的に税金として35億円をイギリスに寄付した。

上矢印

上矢印

ここら辺がタックス・ヘイブンの問題にかかる『 味噌 』で、租税回避は倫理的には大問題だが、各国の法に規定と罰則の定めがないから、違法ではない。だから脱税行為でもない。このスタバの35億円の寄付は『 企業倫理の問題 』として処理するしかなかった。 

 

 

 

スタバのやった問題はタックスヘイブンの国そのものを使った手口ではないが、国ごとの徴収税率の格差を利用したもので、『 グローバル化した世界を跨いで活動する企業 』 による、新たな問題と言える。

 

 

 

 

 

 

とまぁココまでが前回の話。

 

わりと反応が良い記事だったのに、間に別記事( 嫌いなヤツの批判ネタ )を挟んだことで、すっかり冷え切ってしまったタックスヘイブンの話。

 

どこまで持ち直せるか?  続きどうぞ。

 

 

 

 

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丸レッドパナマ文書に出た日本人700名と全体が見えたケース

 

 

 

丸ブルー犯罪事件と裏金隠し

 

1事件のあらまし( AIJ投資顧問による年金消失事件 )

 

2012年に発覚した日本の年金消失問題。

AIJは全国から1458億円の金を集め、運用と利回りで国民から集めた年金を元手にした会社だったが、その運用に失敗。 お金が消失する。 その損失を隠蔽したことで詐欺事件として立件。 AIJのTOPで投資顧問の浅川和彦が逮捕された。

 

事件ではAIJが運用に失敗し消失させた年金は約1200億円。

(今は2100億円とも)

 

本事件でのAIJの被害者は90万人

全国の被害者たちには投資した額の1/10程しか返還されていないという( 2018年時点 )

 

 

 

 

 

2

 

流出したパナマ文書のデータの中に浅川和彦AIJ元社長の名前が登場。浅川個人がタックスヘイブンのイギリス領・ヴァージン諸島に2つのペーパーカンパニーを持っていたことが判明する。

 

浅川本人は知らないという。

突っ込んで聞くと、証券マン時代に顧客の不正に協力するために作ったという。いずれにしても古い時代の話でAIJとは関係ない。と説明した。

 

 

3不可解な点

 

タックスヘイブンでは代表者の名義を代理人にすることで自分の正体を隠し、実際には誰が資産を持っているのか隠すのが常套手段。

 

実際、浅川和彦の場合も株価操作していた証券マン時代の AIM NICの代表者は代理人となっており、本当の代表者である浅川本人は正体を隠していた。

 

ところが、このAIJの事件が発覚した前後、2つのパーパーカンパニーとも代表者が浅川本人移されていた。 なぜか?

 

浅川はNHKの取材に「 知らない 」と答える。口座があるだけでほとんどこの会社は機能していない。と言った。このインタヴューの数日後、浅川は警察に収監され、15年の懲役刑を言い渡される。

 

 

 

4ペーパーカンパニーの調査

 

このことをNHKが全国ニュースで報道する。 すると被害者団体は浅川和彦が持つ2つのペーパーカンパニーに本当にお金は残っていないのか調査することになる。

 

調べると一つの口座に日本円で約1000万円が残っていることが判明する。

 

 

5以前、浅川和彦の友人でタックスヘイブンでの資金運用にも詳しいある人物の『 見立て 』

 

浅川が証券マン時代に、ある人物の仲間内はみんなペーパーカンパニーを持っていて、浅川も『 ならば自分も作ろう 』というノリで作ったようだ。と述べる。

 

 

このタックスヘイブンでの資金運用を知っている浅川の元友人でとある会社の社長の見立ては『 浅川は大急ぎで資金を移動させるために自分の名前が表にでても止む無し。 で、代表者を自分に切り替えたのではないか。 』という。

 

 

不正が発覚した際に会社の名義が代理人だと、金を動かす手続きに時間がかかる。  ヴァージン諸島に浅川が作ったAIMとNICなるペーパーカンパニーのどちらかの口座に残された日本円にして約1000万円は『 見せ金 』

 

 

AIJが90万人の顧客たちからかき集め失った1458億円。  実質1200億円に比べ、見つかった約1000万円など些末な金額とも見える。 この1000万円に1秒でも長く固執してくれるほど、本当の隠し金の行方は闇の中となる。  この見立てが本当ならば『 浅川がまだまだ巨額なお金を何処かの闇の口座に隠している 』ということになる。

 

収監中で刑に服している浅川にNHKはこの件に関する質問をぶつけたが、浅川は沈黙したままである。

 

 

 

 

 

丸ブルー一般市民の登場

 

 

パナマ文書には他にも会社が日本人名で登録されているペーパーカンパニーが沢山あるのだが、そのなかで『 富豪でもなんでもない一般の日本人達複数名が知らぬままにペーパーカンパニーの代表となっていた 』というケースがあった。

 

 

この『 被害にあった 』のであろう複数の日本の方達を探し、身に覚えがないとはいえ何かなかったか? とアレコレ聞くと、タックスヘイブンの国では必須である『 ペーパーカンパニー設立の際に必要な身分の証明となるパスポート 』 これを紛失や業者(そのときはPCのレンタル会社)に一時預け渡していた過去があることがわかる。

 

 

ペーパーカンパニー設立にはパスポートと国内での電気・電話の支払い伝票があればOK。

ここから『 会社設立の為に何らかの方法でパスポートを盗みだし、伝票の類は偽造してペーパーカンパニーを設立。 自分が代表になってることなど本人は知らぬまま、代表が自分の会社が闇の金をプール(貯め)したり。自分の息のかかった別のペーパーカンパニーに流したりに使っていた事が分かる。

 

 

この勝手に会社の代表にされていた数人は恐らく同じ集団か個人がやっていた『 出会い系サイト運営会社 』の関連した名を冠しており、会社が手に入れた『 儲け 』がその会社の設備投資名目でプール。 日本への税の納付の免れに主に使っていたと目される。その出会い系サイトは警察の調べでは『 ヤクザ 』と繋がっているケースが多い。 ようするに『 出会い系サイト 』 は暴力団の資金源となっていると警察は見立てている。