去る平成2962日に、改正民法が公布されました。(施行は公布から3年内の政令で定める日。)

民法改正については、何度かここでも取り上げましたが、本日は、時効制度について取り上げます。

 

時効制度の改正は、大きく次の2点です。

①民法における短期消滅時効(現行民法169条~174条)を廃止。

②一般債権については、

ⅰ)債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間行使しないとき

ⅱ)権利を行使することができる時から10年間行使しないとき

に時効によって消滅。

飲食代金や運送料などの1年(174条)、商品代金や制作物製造請負の2年(173条)などの短期消滅時効が廃止され、上記の5年もしくは10年(10年は除斥期間)に統一されます。

 

企業法務で注意しなければならないのは、上記に加え、労働債権の時効についてです。

現在は労働基準法115条で、賃金、労災に関する債権は2年、退職金は5年の短期消滅時効が定められていますが、厚生労働省の労働政策審議会労働条件分科会の712日報告では、「民法の消滅時効の規定が整理されることに伴い、当該規定の特例である労働基準法115条の 賃金債権等に係る消滅時効についても、その在り方の検討を行う必要がある。」と明記されました。

秋の臨時国会では、労働法制の見直しが上程される見込みですが、その中で、労基法115条の見直しについても議論される可能性大です。

 

労働債権は、おそらく、5年に統一されていくように思われますが、これは意外と実務への影響が大きいのではないか、と考えています。

昨今は、ヤマト運輸の休憩時間未取得による追加支払いや、これを受けた当局の厳しい監督指導もあり、過去分の「未払い賃金の請求」が活発化しつつあります。現在は、時効期間未経過の過去2年分を目安に支払いが行われるのが通例ですが、5年に時効期間が統一されれば、過去5年分の支払いが必要、ということになり、企業法務では相応の影響が懸念されます。

 

 

今日のラーメンは、桂花のターローメンでございます。・・・ん?タマゴがおおいぞ・・。