「星くずたちのささやき」31
「あっ!やっと気がついたね!」
「母さん…あたしは、なんで?」
「なんで?って…覚えてないんかい?あんたは。まあ、最近、あんたは調子がよくないって言ってたから、覗いてみたんだよね。そしたら、寝てる感じもしたけれど…なんだか、それにしちゃあ様子が変だからって、救急車呼んだんだよ」
「そうだったんだ…あたし、なんも覚えてないや。何してたんだっけ?」
「なんか、パソコンはついてた感じはしたわね、そういえば」
「あっ…」
そっか…あのあとの記憶がまるでない。多分、あのあと倒れたんだ。あたし…
「母さん…ありがとさん」
「まあ、ひと安心だね!意識が戻ったんだからね」
「そんな…大げさだよ!まあ、確かにちょっと頭は痛いけどさ。それよか、いつここから出れるの?」
「いつって…先生の話だと、もうちょっと診たいみたいなことは言ってみえたかな」
「そんな…入院費だってばかにならないしさ、だいいち労災がおりるわけじゃないし、早く出れないかなあ」
「……まあ、そんなけ口が達者ならすぐ出られるんじゃないの?」
「だよね!母さんも悪かったわね!びっくりさせちゃったでしょ?それにこんな遅い時間まで」
「もう、本当びっくり…えっ?遅い時間って…」
「だって、もう夜なんでしょ?暗いもんね」
「ちょ、ちょっとあんた…今は、昼間だよ」
「えっ…あっ!そうなの?じゃあ、この病院が暗いんだ!ますます早く退院しなくっちゃね!」
その言葉通りになった。
この病院からは
本当に早く退院することになった。
だけど
うちに帰るわけでは
なかった…。