「星くずたちのささやき」28
~
「おい、アンタ、大丈夫か?」
お客さんに心配されてしまった。
声を出そうにも、出したら…大変なことになりそうで…気が遠くなっていった…
「…じょう‥かい?‥だい…ぶ…かい?…大丈夫かい?」
あれ?
ここは…控え室…それで、目の前には…店長さん。
「びっくりしたよ。急に倒れたって聞いたからさ」
聞いた?
私がきっと不思議そうな顔をしたんだろう。続けて店長さんは言った。
「ああ、お客さんがね。『店長はいるか!』ってさ。びっくりしたよ。しかも、『この子、よく見るけど、働かせ過ぎじゃねえか』って…あっ!?ひょっとして、知り合いか?あんな怖そうな人まで?」
「いえ、全然知りません。あのお客さんが助けてくださったんですか…」
私、まったく覚えてないし、本当に、あのお客さんは知らない。店長さんの言うように、見た目は…確かに怖そうな人だったかな。
一度見たら、忘れないようなタイプではあるな。
「それはそうと、大丈夫かい?急にあんなところで倒れて」
うん…もう、吐き気は…ないし、きっと油が気持ち悪かっただけなんだ。
「たぶん、大丈夫です」
「たぶん?それじゃあ、困るよ」
「いえ…きっと、今日は油が、たぶん…」
「まあ、どのみち、今日は時間だし、帰ってもらうよ」
えっ、もうそんな時間!?
「わかりました」
着替えをして、歩きだすと、やっぱりなんだか体が重い気がするから、真っ直ぐに家に帰った。
それが、いけなかった…
次の日
体がやっぱり重いから、学校は遅刻した。
ただ、バイトは穴をあけるわけにはいかない。辞めさせられると思ったから。
だから、無理して行った。
すると
昨日の強面のお客さんが来店された。
私は、一言、お礼をしようと思ってた。
お客さんは、お二人でいた。お二人とも、黒ずくめで、なんか近寄り難かったけれど、
「昨日は、ありがとうございました」って
「なんだ?もう、働かせてんのか!?あの店長は!?」
「いえ…私が、好きでやってることなんで」
「そうなんか!?あんまり無理すんなよ。嬢ちゃん」
じょ…嬢ちゃん!?やっぱり、危ない人たちかもしれない…
でも、とりあえず、お礼はできたから。
ただ、そのあと
彼が店の中に入って来た。
「なんで、昨日はうちに来なかった?さっきの奴らは誰だ?」