東京赤羽の『モーツァルト・サロン』において、本日

「魚谷絵奈ピアノリサイタル」が行われました。


『モーツァルト・サロン』のコンサートは、今回で17回目に

なります。

その内、私は今回のコンサートで13回目になりますが、

若手音楽家の、直向きでレベルの高い演奏に、毎回感激

しております。

そして今回もまた、思い出に残る素晴らしいコンサートに

なりました。



泡沫(うたかた)日記


魚谷絵奈さんは、『モーツァルト・サロン』のレギュラー

ピアニスト、原田絵里香さんの高校時代からのご友人

で、先日の日記で書いた通り、ただ今大活躍中の若手

ピアニストです。



さて、本日はプログラムに一部変更があり、ショパンの

「演奏会用アレグロ作品46」から、ショパンの「アンダン

テスピアナートと華麗なる大ポロネーズ」に変わりました。


プログラムは、下記の通りになります。


ベートーヴェン  ピアノソナタ 第8番「悲愴」

ドビュッシー   「夢想」

           ベルガマスク組曲より「月の光」

ショパン      「アンダンテスピアナートと華麗なる

           大ポロネーズ」

シューベルト   「さすらい人幻想曲」 


<アンコール曲>

ショパン     「幻想即興曲」

リスト       「ラ・カンパネラ」



魚谷さんから、1曲目の「悲愴」の後で、本日のプロ

グラムは「幻想的なイメージ」でまとめてみたとの

説明がありました。


私は迂闊にも、今まで演奏者のプログラム選択の意図

というものを考えたことがありませんでした。

何を意図して、この曲を選択したのか、或いは、この

プログラムを通して、演奏者が何を伝えたいのかを

考えると、聴き手の受け取り方も変わってくるでしょう。

そういう意味で、クラシック初心者の私には、大変参考に

なりました。



今回のプログラムは、聴き馴染みの曲が多く、また

馴染みのない曲は、事前に下調べをした甲斐もあって

全ての曲が実に興味深く、楽しむことができました。


たとえば、シューベルトの「さすらい人幻想曲」は、

シューベルトのピアノ作品としては、高度の演奏技術を

要する作品で、シューベルト自身がこの曲をうまく弾けず、

苛立ちのあまり「こんな曲は悪魔にでも弾かせてしまえ」

と言ったという逸話もあるそうです。


そんな難しい曲も、魚谷さんの10本の指は、見事なタッチ

で素晴らしい演奏を聴かせてくれました。

これぞプロという演奏でした。

また、特に驚いたのは、魚谷さんの演奏中の姿勢の良さ

でした。

姿勢の良さにより、スケールの大きな演奏から、繊細な

演奏までを自在に表現できているように感じました。


そして、最初に本日のプログラムは「幻想的なイメージ」と

お聞きしたこともあり、私の心の中で幻想のイメージを膨ら

ませると、見事に起承転結のある物語が出来上がり

ました。

最初の曲から、アンコール曲まで、魚谷さんの見事な

構成力に感心してしまいました。



泡沫(うたかた)日記


泡沫(うたかた)日記


本当に、素晴らしいリサイタルでした。


そしてまた一人、私のお気に入りのピアニストが増えました。