#2 プレ・ゴールデンエイジ
スキャモンの発育曲線のグラフを見ると、もっとも神経系が発達する時期が5歳前後となっています。
この神経系型は、出生直後から急激に発達し、4~5歳までに成人の80%程度まで発達し、6歳には90%に達します。
4~8歳の時期※は神経系の発達が著しく、さまざまな神経回路が形成されていきます。
運動能力の基礎が出来上がる時期です。
この時期を、『プレ・ゴールデンエイジ』と呼び、ゴールデンエイジで『即座の習得』を可能にするために、
この段階での過ごし方が最も重要であると言われています。
※4歳~8歳、5歳~8歳と、提唱している時期が団体によって多少ずれているので、大きく幅をとっている
方を選んで記載しています
『動いて学ぶ3歳児→見て覚える4歳児→言葉でも学習できる5歳児』
プレ・ゴールデンエイジの時期の子どもに対しては、体で覚える(小脳で記憶する)ために必要な様々な刺激を送ることが大切です。
つまり、大雑把で良いから多種多様な経験を積ませることの方が大切なのです。
また、集中力がなく、じっとしていられない時期でもあり、この行動はあらゆる刺激を求め、多方面に興味を示しているからです。
トップアスリートのほとんどがこの時期に多種多様な運動を経験しています。
『内発的動機づけ』
この時期に、内発的動機づけを育むことも極めて重要です。
子どもたちが自由に伸び伸びと運動する時間や空間を確保し、「運動は面白い」「体を動かすことが楽しい」
「失敗しても怒られない」「間違っても平気なんだ」といったことがインプリント(刷り込み)されると、
デシ(1981)が内発的動機づけの重要因子としてあげている「自己決定」「関係性」「有能感」が高まり、
どんな子にも育つと期待できます。
スマイルキッズ陸上教室に参加してくださっているほとんどのお子さんが、プレ・ゴールデンエイジの段階になります。
そして我が家にも、まさに現在プレ・ゴールデンエイジが4人います。
身心両面の健全育成において重要な時期だと再確認しました。
特に次男の内発的動機づけが低めだと感じているので、とにかく今は、
運動に関して何をしても認める!ほめる!否定しない!
を意識して向き合っていこうと思いました。
自分が運動に詳しくなると、いろいろ口出ししたくなっちゃうので、
そこもポジティブな言い方に置き換えて伝えていく努力をしていかなければですね。
参考:NESTAキッズコーディネーショントレーナー(2012)
幼児のためのコーディネーション運動(東根明人、2015)