#1【ゴールデンエイジ】~9歳から12歳~

 

子どもの運動に欠かせないワード『ゴールデンエイジ』

よく聞かれる言葉だと思います。

 

子どもたちに運動指導をしている立場からすると、記念すべき初回のテーマを何にしようかと考えたとき、

それは何といっても、『ゴールデンエイジ』でした。

 

スキャモン発達曲線を見ると、神経系が著しく発達する時期は、幼児期から児童期であり(スキャモン、1928)、

特に児童後期は大脳皮質の神経細胞の配線が、ほぼ終了する時期です。

この時期を『ゴールデンエイジ』と呼びます。

そして、この『ゴールデンエイジ』の時期は、

『生涯の中で最も早く運動技能を習得する時期(即座の習得)』

と言われています(マイネル、1956)。

年齢としては、9歳から12歳ごろです。

 

『即座の習得』とは、新しい運動経過を素早く把握して習得することや、多様な条件に対してうまく適用する運動系の能力を指します。

 

運動技能を習得する段階は、行動的把握(動いて学ぶ)→映像的把握(見て覚える)→記述的把握(言葉で学習する)を辿りながら進んでいきます(ブルーナー、1966)。

あるいは、試行錯誤→意図的な動き→動きの自動化という過程を踏むと言われている(フィッツ&ボスナー、1967)。

つまり、動くことから始め、失敗したり成功したりしつつ、動きのイメージを持つようになり、コツを掴み、最終的には意識しないで動けるようになります。

 

 

・・・と、

ここまで『ゴールデンエイジ』の時期について、いかに運動技能の習得に関して重要な時期かということを説明してきましたが、ここで出て来るのが、なんと『プレ・ゴールデンエイジ』という時期です。

 

『ゴールデンエイジ』の時期に著しい発達をするためには、

前の段階の『プレ・ゴールデンエイジ』の過ごし方が最も重要になります。

 

 

次回は、その『プレ・ゴールデンエイジ』についてまとめていきます(^^)

 

 

参考文献

・NESTAキッズコーディネーショントレーナー、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会、2012

・幼児のためのコーディネーション運動、東根明人、2015