「ファストファッション」という言葉をご存知だろうか。それは最新の流行を取り入れながら低価格に抑えた衣料品の事だ。ファストファッションの登場により、流行が入れ替わるサイクルが異常に速くなりファストファッションは「使い捨ての洋服」という認識さえ持たれるようになった。毎年大量に廃棄された洋服が環境問題の大きな原因になっているそうだ。それに対して「ファストファッションを買う頻度を減らす・環境に優しい素材で作られた製品を買う・古着を買う」などして自分なりに対処して来た。
けれど私は「使い捨て家具」の存在について最近まで知らなかった。NETFLIXのドキュメンタリー番組の中に「BROKEN 危険な商品」という番組があったので見てみると衝撃の事実を目の当たりにする事となった。IKEAなどの低価格帯の家具がどのように作られ販売されているかを映したものだった。繰り返される違法な森林伐採のせいでハゲ山のようになってしまった国立公園の様子は見るも無惨な姿だった。違法な森林伐採を通して得た木を使って作られた格安家具は、日本の大手家具メーカーからも販売されていたようだ。
私はIKEAの家具を幾つか所有している。私のような低所得者にとっては「有り難い家具メーカー」だと思っていた。けれどこのドキュメンタリーを見て少し考え方が変わった。私は現在、両親が36年前に買った食器棚とダイニングテーブルを使用している。食器棚もテーブルも重く暗い色の家具だ。狭い部屋に置いておくにはあまりにも圧迫感があるから好きではない。
けれど、そのドキュメンタリーを見て私は食器棚とテーブルの作り手を調べた。「キツツキマーク」のついた「飛騨産業」のものだった。調べると100年以上の歴史を持ちテーブルには10年保証がついていた。職人が誇りを持って作っている家具だというのが彼らのウェブサイトを見れば一目瞭然だった。阪神淡路大震災で震度6の地震を経験した際もこの食器棚やテーブルはびくともしなかった。クオリティーが高い製品である事は素人の私にもわかった。
しかし「なんとなく今っぽくないから」という理由で、私はその食器棚もテーブルも廃棄したいと考えていた。けれど私が新たに買える家具は恐らく安い家具になってしまうので躊躇していた。家具に関するドキュメンタリー番組を見た後、私の腹は決まった。この食器棚とテーブルをペイントしたり何か工夫を加える事によってアップサイクルしてみようと思う。
日本ではようやくSDGsという言葉が浸透し始めたように思う。けれどそれを個々の生活に落とし込むまではには随分と時間がかかるだろう。私は私に出来る事を出来る範囲の中で少しずつ実行していくつもりでいる。
