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この度、角屋 比呂志「准教授麻子の事件簿6~苦悩する麻子~」がKindleから発売されました。

 

【まえがき】

金曜日の夜に30歳前後の働く女性が帰宅途中で、何者かにナイフで殺害される事件が起きた。次の週の金曜日の夜にも30歳前後の働く女性が帰宅途中で、何者かにナイフで殺害される事件が起きた。所轄署は異なるのだが、強盗目的でもレイプ目的でもなく、いきなり刺していることに注目し、井上管理官は、片岡刑事と手沢刑事を呼び、連続殺人事件として、動いてくれと命令する。なお、羽田麻子准教授にも参加してもらおうと言った。

 麻子と2つの所轄署に派遣されている警視庁の刑事4人は、北都ホテル東京の会議室を捜査本部にして、独自の捜査を始める。しかし、事件の概要を聞いた麻子はさっぱりわからない。証拠はない。目撃証言もない。防犯カメラの映像にも怪しい人影は写っていない。被害者を恨んだり、憎んだりしている人もいない。あるいはそういう人がいてもアリバイがある。容疑者はいない。

 麻子が苦悩している間に、さらに3件目らしい30歳前後の働く女性が帰宅途中で、何者かにナイフで殺害される事件が起きた。

 麻子は苦悩し、大いに焦る。伊藤講師と、初めて池袋のカラオケボックスやダーツバーにも行ってみた。現場百篇と伊藤講師に言われたからである。

 苦悩した末に、麻子は構造・行動・成果モデルを思い出す。今までの警察の捜査は構造アプローチ的捜査だけど、こういう事件の時には行動アプローチ的捜査に切り換えないといけないんだと気が付く。発想の転換である。

 この行動アプローチ的捜査に切り換えることによって、犯人検挙に結びつく。

 艶やかな麻子が迷って、迷って、真相にたどりついていくプロセスをお楽しみいただければ幸いである。