(3)セブンイレブンの「エリアミーティング」
セブンイレブンは、国内既存店売上高の連続増収が7月で48ヶ月(4年)を記録しました。そんなセブンイレブンの社長になった古谷一樹氏は、「悩んだらまず売り場でテストしてみなさい」とおっしゃるのだそうです。そして、「エリアミーティング」という地域のオーナーの声を聞く機会を四半期に1度開催することになったそうです。神の声を聞くセブンイレブンから加盟店のオーナーの声を聞くセブンイレブンに進化していきそうです。これは手ごわいかもしれませんね。
(4)残存者利益をつかむ「洋服の青山」
洋服の青山、その原型となる郊外店の出店は1974年です。そして90年代の初めにスーツ販売で業界首位にたち、その後25年に渡って首位に君臨しています。現在、国内約800店、連結売上高2402億円(この66%が紳士服スーツ)、現金預金額491億円。
紳士服の青山は、価格と品質、立地、接客、これを徹底的に磨いて、コスト意識のたかい「こだわらない消費者」をターゲットに首位をはしっています。専任の担当者をおいて、常に好立地を徹底的に洗い出しています。そのため、店舗の引越しもしばしばあります。「百貨店のスーツは高い。総合スーパーのは安っぽい」その微妙な消費者の心理をついて、価格・品質を磨いて、こだわりの少ない消費者を吸い寄せます。
ただ、スーツ以外はそれほどの成果を出していませんので、女性服、カジュアル、海外市場の開発などさらに企業として成長していくためには多くの課題も見えています。
3、メーカーのチャネル戦略
(1)ライオンの「トップ スーパーNANOX」の販促
ライオンの「トップ スーパーNANOX」の販促が成功しています。二宮和也氏をTV広告に起用したと同時に、ツイッターを使ったプレゼントキャンペーンを展開したのです。ツイッターから応募を受け、限定デザインのボトルなどを抽選で1000人にプレゼントというものです。これが二宮和也氏ファンのリツイートで広く情報が拡散し、商品の売り上げ増と市場シェアの拡大につながるのではないかと考えたのです。
結果は、ライオンの予想を上回ったのです。スーパーNANOXブランドサイトへのアクセス数は過去最高になりました。商品も予想以上に売れ、衣料用洗剤市場でのスーパーNANOXのシェアは過去最高の数値を記録しました。
テレビ広告もプレゼントキャンペーンもかつてからある手法です。ただ、テレビ広告とツイッターなどのSNSとの組み合わせが今の販促の傾向のようです。
(2)伊藤ハムと味の素
味の素の「味の素 コンソメ」と伊藤ハムの「The グランドアルトバイエルン」の組み合わせで、「スープごろごろスープ野菜」(洋風スープにジャガイモ、ニンジン、キャベツ、セロリをいれ、ウインナーをいれた鍋)の共同販促をスーパー約1000店で展開を目指すそうです。
ウインナーは朝、食べられることが多いようですが、夕食にあまり食べられていません。そこで、夕食時にウインナーを食べてもらえるように、冬用のコンソメとウインナーを使ったメニュー提案をしようという企画です。
ウインナー売り場でPOPを掲げるそうです。要望があれば試食も順次行うようです。ハム・ソーセージ類は試食販売が多いので、それに慣れているでしょうし、冬場の新しい簡単メニューとして狙っているアラフォー世代に受け入れられる可能性が大いにありますね。
あとはメーカーの営業のやる気・根性です。
(3)ポッキー首位の座を取り返せるか?
チェコレート菓子といえばポッキーが1位だったのですが、ここ2年は「キットカット」が首位です。そこでポッキーも首位奪還に動き始めています。
3月「やさしい甘さのポッキー」(幼児向け)、5月「ハンディポッキー」(軸を短くし、オフィスでも食べやすくしました)、9月「ポッキートリニティ」(シニア向け、袋も小分けにしました)と次々と異なるターゲット向けにポッキーを新発売しました。
そこで、従来の菓子売り場だけではなくターゲット別に売り場も開発しようとしています。「ハンディポッキー」はオフィスグリコでも販売します。「ポッキートリニティ」は「ワイン棚など酒類の売り場」を開発し、「やさしい甘さのポッキー」については「子供服や子供用品売り場」にも置こうとしています。
狙いはいいのですが、「ワイン棚など酒類の売り場」や「子供服や子供用品売り場」にポッキーを置くのはかなり難しいのではないでしょうか?
4、その他
(1)自動運転車の4段階
自動運転車が現実化してきました。その自動運転車の自動化は4段階あります。
レベル1・・・安全運転支援・・・加速、操縦、ブレーキのうち一つの操作をシステムがおこなう。
レベル2・・・部分的な自動化・・・加速、操縦、ブレーキのうち複数の操作をシステムが行う。
レベル3・・・条件付の自動化・・・加速、操縦、ブレーキの全ての操作をシステムが行い、システムが要請した際にドライバーが対応する。
レベル4・・・完全自動運転・・・ドライバーが運転に関与せず、フルタイムでシステムが運転作業を行う。そのため、ハンドルもない車。
このレベル4の自動車をフォードもBMWも2021年までに製造すると宣言していますし、フォードはそれを量産すると宣言しています。各社が実はレベル4の実験を続けているようです。本当にレベル4の自動運転車の実現が近づいています。
(2)日本版クラスアクション
日本版クラスアクション(集団訴訟)と呼ばれている「消費者裁判手続き特例法」が
10月1日から施行されます。これは、製品の欠陥や契約トラブルなどで多数の消費者に代わり消費者団体が金銭被害の回復を求めて提訴できるようになる法律です。
この法律に対する消費者側の期待は大きいのですが、企業はいきなり提訴されないかと警戒しています。
以上