こんにちは。江東区猿江にある学習塾、
ほっとすぺーすかたつむりの代表、
金子潤(かねこ じゅん)です。
高校の国語の教科書には、
現在でも夏目漱石の『こころ』が載っています。
私は高校で英語を教えていたことがあるので、
漱石だけでなく、石川啄木や宮沢賢治など、
かつて英語教師だったことがある作家には
特に興味がありますが、
漱石はやはり別格、
「英語を専攻したことがある」や「近代の」
などという範ちゅうを超えて、
日本語で書いた作家の中で最高の存在、
と思います。
おそらく『こころ』を読む人は、
「私」や「K」ではなく、
「先生」に感情移入をして読むのだと思います。
誰もが心の中に抱えている醜い部分、
他人には絶対に見せたくない部分、
心の奥の闇を見せているのが、
この作品の中では
若い日の先生だからです。
しかもくりかえしくりかえし、
そして悲劇的な結末までが
克明に描かれています。
だからこそ、
教科書にも採用され、
この作品を読むことが
授業の枠を超え、
多くの人たちに
刺激を与え続けているのだと思います。
看板の問題の答え
正解 ウ 第一次世界大戦
このように夏目漱石は1867年生まれで、
『こころ』は後期の作品です(1916年没)。
『こころ』は1914年に朝日新聞に連載されました。
第一次世界大戦が始まったのはこの年です。
ちなみに①の日清戦争は
1894年から1895年までで、
夏目漱石の生まれる前、
②の日露戦争は1904年から1905年です。
『吾輩は猫である』が発表されたのが1905年、
漱石が作家として活動するようになる直前です。