訪問看護師への転職に興味をもってこのブログを訪れて下さり、ありがとうございます。

 

今回は、正職員の訪問看護師さんの働き方についてお伝えします。パート勤務に関しては、別途お伝えします。

 

まず、勤務形態は、基本的に日勤です。

正職員の場合、勤務時間は、経営している法人や事業所によって異なりますが、

8時30分~17時30分(9時間拘束の8時間実働、休憩60分)

9時00分~17時30分(8時間30分拘束の7時間30分実働、休憩60分)

8時45分~17時15分(8時間30分拘束の7時間30分実働、休憩60分)

というようなパターンがほとんどだと思います。

残業は、事業所や個人により、差はありますが、月に5時間から10時間というところでしょうか。

休日は、土・日と祝日、年末年始を合わせると年間120日ほどになります。

事業所によっては、土・日・祝日も営業して交代で休日をとるところもありますが、月の休みは10日程で、やはり年間休日は、120日ぐらいです。この場合、病院と一緒で、前の月の20日ぐらいまでに、翌月の勤務・休日予定を組むことになります。

これに、夏休み3日~5日を交代で取得するという事業所もあります。

有給休暇は、入職して6か月経過後に10日付与されるという労働基準法通りのところがほとんどだと思います。取得率は、20%から50%ぐらいでしょうか。今後は、働き方改革で、取得率がもっと上がるかもしれませんね。

訪問看護師への転職先事業所を探す際には、勤務時間、休日日数や、休日の曜日、有給休暇の取得率について応募する事業所に確認をして、自分の働き方に合っているかを検討してください。事業所への問い合わせ方法は、また別の機会にお伝えします。

 

勤務日の1日の流れは、事業所によって異なりますが、私が所属していた事業所を例に説明します。

<出勤>

始業時間の10分~15分前に出勤し、訪問に行けるように身支度をします。中には、とても早く出勤して、その日の訪問するご利用者の看護計画や記録を確認している人もいますが、その人は「その方が精神的に落ち着く」そうです。個人差は、ありますね。

<ミーティング>

始業時間からは、10分から15分ほどのミーテイングをします。最近は、直行直帰を取り入れて、リモートでミーティングをする事業所もあります。内容は、その日の訪問予定と前日訪問したご利用者の状況のトピックを報告して情報共有をします。日々変化しているご利用者の情報共有は、短時間ですが、看護師さんたちの真剣さと専門性を感じて頼もしく思っています。また、所長(所長は必ず看護師がなるよう法律で定められています)からは、重要事項の伝達や、その日の天候に関する注意事項を伝えます。天候は、外を移動する看護師さんにとってとても重要です。例えば、雨の日や風の強い日は、車の運転に気を付けたり、夏の暑い日には帽子と日よけのアームカバーを用意したり、冬の乾燥する時期には保湿用クリームを常備したりします。

<訪問>

その後、10分から15分ほどで、その日の訪問の準備をします。バイタルセットや衛生材料とその日の訪問予定のご利用者の書類など忘れ物が無いよう確認します。訪問に使う自動車や自転車の乗車前の安全点検もしっかりします。

<休憩>
休憩は、事業所に帰って取ることもありますし、訪問の途中に取ることもあります。決まった時間に取れないことも多いと思います。

<訪問終了>

事務所に帰ってから主治医に電話で報告・連絡・相談をしたり、ケアマネージャーとの連携のためのにFAXを送ったり、1日の振り返りのミーティングをして業務終了となります。

 

1日の訪問件数は、午前中2件、午後3件ぐらいが標準でしょう。

移動時間が短くて効率よく回れれば、午前3件、午後4件ということもありますし、逆に移動距離が遠いと午前1件、午後2件という場合もあります。

初めて訪問看護をするという看護師さんに、最初から5件訪問してくださいということは、ありません。最初は、先輩看護師の訪問に同行することから初めて、訪問看護の手順や、ご利用者本人やご家族とのコミュニケーションを見学します。

同行訪問は、2週間から1か月ぐらいの事業所が多いと思います。入職から、3か月から6か月ぐらいかけて、1日5件ぐらい訪問できるようになってもらいます。今まで、訪問が初めてという看護師さんをたくさん見てきましたが、最初は1件に時間がかかったり移動を負担に思ったりしていても、半年も経つと慣れてテキパキと行動できるようになります。心配はいりません。

1件の訪問時間は、30分から60分ほどが多く、30分未満や60分以上という場合もあります。

1件の訪問の内容は、バイタル測定から始まって、前回の訪問からの様子を聞いたり、その日の状態観察をしたりした後、訪問看護計画にそった看護を行います。最後に記録を書きますが、最近はソフトウェアが入ったアイ・パッドやタブレット端末に記録する事業所が多く、効率的に記録できるようになっています。IT機器は、ご利用者の過去の記録をみたり、インターネットで情報検索をしたり、医療機関や介護事業者との情報共有をしたりできるので、とても便利になってきました。中には、ITが苦手という看護師さんもいますが、スマートフォンが使えれば、すぐに慣れていきます。

 

訪問看護は、必ず主治医の指示書をもとに訪問看護計画を立ててから訪問します。計画には、ご利用者本人やご家族の希望を反映し、他の医療・介護サービスとの連携も考慮にいれて、具体的に何をするかが記載されています。

 

訪問の体制は、担当制をとっているところとチーム制をとっているとことがあります。

担当制とは、例えばAさんというご利用者の担当がBさんという看護師さんなら、毎週月曜日の9時半から週1回訪問するというような体制です。

チーム制とは、Aさんの所へは、決まった看護師さんだけが訪問するのでは無く、何人かの看護師さんがシフトを組んで毎週月曜日の9時半から週1回訪問するというような体制です。

担当制とチーム制は、それぞれメリットデメリットがあります。担当制はご利用者の担当として長くじっくりとお付き合いしていくことができますし、チーム制は1人の看護師さんだけでは無く他の看護師さんの目でも見ることができるとかです。

チーム制でも主担当は、決まっています。

看護師さんたちは、月末にはその月に訪問した自分の担当のご利用者の報告書と翌月の計画書を作成します。この報告書と計画書は、指示書を出して下さっている主治医とケアマネージャーの翌月の初めに送付します。

この、月末月初の報告書・計画書を作成する時期は、多少残業が発生します。

日々の訪問では、5件以上の訪問になると、事務所に帰ってから主治医に電話で報告・連絡・相談をしたり、ケアマネージャーとの連携のためのにFAXを送ったりして、残業が発生します。1日4件ぐらいまでなら、空き時間を有効に使って、ほとんど残業することは、ありません。

看護師さんは、ご利用者の担当が15人以上になると、報告書・計画書の時期と日々の残業を合わせると、月に5時間から20時間ぐらいの事業所が多いと思います。

 

今回は、訪問看護師さんの勤務体制と1日の流れや残業時間についてお伝えしました。

訪問看護師に転職して慣れるまでは大変なところはあるかもしれませんが、今回お伝えした勤務体制を見ると私にもできると、思っていただけると幸いです。あなたを待っているご利用者やご家族は、たくさんいます。すぐに慣れてやりがいのある仕事だと思っていただけると思います。

 

次回は、オンコール体制や、緊急時対応のことをお伝えしたいと思います。

 

 

訪問看護師への転職に興味をもってこのブログを訪れて下さり、ありがとうございます。

 

私は、ホテル業、小売業、医療介護業界での採用担当の経験が30年以上あります。

平成17年から令和元年までの間は、訪問看護師を毎年30人ほど採用してきました。

ご縁が無くて採用に至らなかった人数も含めると500人を超える看護師の面接をしてきました。

その採用面接の冒頭で私が必ず聞いていた質問があります。

「なぜ訪問看護師をやりたいと思ったのですか?」

この質問に、看護師の皆さんは、様々な回答をしてくれました。

「たくさんの患者さんと関わる病院での看護ではなく、1人1人に時間をかけて関われる訪問看護をやりたいと思った。」

「病院から退院された患者さんのその後が気になり、ご家庭での看護・介護のお手伝いがしたい。」

「在宅での看取りのお手伝いがしたい。」

「高齢者の看護が好きなので、病気があってもいきいきと生活できるお手伝いがしたい。」

「子供の保育園の送り迎えがあり夜勤ができないので、日勤の仕事をしたい。」

「子供の部活動の応援のため、土日祝日は休みたい。」

「親の介護があるので、残業が少ない仕事がしたい。」

「仕事にも趣味にも生き甲斐を感じて両立して生活をしたい。」

回答は、様々でしたが、私は看護師の皆さんが訪問看護にかける思いや覚悟を教えてもらい、採用選考の参考にしてきました。

 

そして、上記の質問への回答に加えて応募に至るまで不安だったことを教えてくれました。

「自分の経験では、訪問看護師になることは不安だった。」

「訪問看護は、どんなことをやるか良く分からなかった。」

「介護保険・医療保険での訪問看護の仕組みが良く分からなかった。」

「患者さんや家族とうまくコミュニケーションをとれるか不安だった。」

「医療機器がそろっている病院とちがって在宅で、看護できるか不安。」

「病院では医師や医療スタッフのフォローがあるが、在宅で1人で訪問するのは不安。」

「車の運転をして訪問することが不安だった。」

「夜間に急な呼び出しがある時の対応が不安だった。」

皆さんは、いろいろな不安を乗り越えて面接に来てくれていたのです。

ということは、不安があるので応募への一歩を踏み出せない看護師さんが相当数いるということです。

いかに求人広告や人材紹介会社のキャリアコンサルタントを通じて「気軽に面接に来て下さい」と伝えても、なかなか応募数が増えないのも仕方ありません。

私の知っている訪問看護事業所の所長さん達も、採用をしたくても、応募が無いことをいつも嘆いています。

もっともっと訪問看護のことを知ってもらい、不安を解消して応募してもらうために、このブログで、訪問看護の働き方や転職のノウハウを伝えていきたいと思います。

 

次回は、訪問看護の働き方をお伝えしようと思います。

訪問看護師という働き方に興味を持って、このブログを訪れてくださり、ありがとうございます。

 

このブログは、看護師の皆さんを対象に訪問看護師の働き方と転職のためのノウハウをアドバイスして行きたいと思い書き始めたのですが、間が空いてしまったので最初から編集を加えて再度掲載します。今回が1回目になります。

 

私は、2019年春に社会福祉法人を定年退職するまで13年間、訪問看護師の採用を担当してきました。

その間に訪問看護師さんを毎年30人ほど採用し、ご縁が無くて採用にいたらなかった人数も含めると500人を超える看護師さんの面接をしてきました。

ホテル業、小売業、医療介護業界での採用担当の経験が30年以上ある私にとって、採用面接での看護師さんとの多くの出会いは、大変有意義であり楽しいものでした。

 

私が、このブログを始めようと思ったのは、次のような理由からです。

・多くの看護師さんたちが訪問看護について知りたがっていたことを伝えたい。

・看護師さんたちが訪問看護について不安に思っていることを、解消したい。

・看護師さんたちが転職するときに失敗しないような方法を伝えたい。

・訪問看護師さんたちを増やすことで、看護師さんたちを待っている人達が在宅で暮らしていくことのお手伝い(間接的にですが)をしたい。

ここ、数年上記のような思いが頭のなかを駆け回っていたのですが、人事担当課長として毎月数十人の面接をしたり、その他の人事全般の業務に追われたりして、忙しかったため、なかなか具体的に取り掛かることができずにきてしまいました。

しかし、訪問看護師になりたいけれど踏み出せない看護師さんや、まだ訪問看護のこと知らない看護師さんたちに向けて、まずはブログで伝えることから始めようと思い、ようやく行動に移すことにしました。

看護師さんたちに行動を促そうと思っているのに、自分の腰が重かったことに気付いたのです。

 

まず、最初に伝えたいことは、

病院等で看護師として何年か経験してきたあなたなら、きっと良い訪問看護師になれ、あなた自身もハッピーになれるということです。

あなたは、

在宅で生活する患者さんたちの安心な生活を支えるという仕事のやりがいを感じられて、

訪問看護のチームの皆さんと助け合いながら安心して仕事ができて、

夜勤がなく残業が少ない働き方で健康に生活できて、

必要な収入を得て、家庭生活や自分の時間も充実して

幸せに生きていけるでしょう。

それを実現してくれる訪問看護師という働き方を是非お勧めします。

2番目にお伝えしたいことは、訪問看護師の求人が全国で増えているということです。

転職しようと思ったらチャンスはたくさんあります。

理由は、次のことがあげられます。

日本は、過去に例を見ない超高齢化社会が進んでいます。

国もその対策のために介護保険と医療保険で様々なサービスを整えてきました。

しかし、施設や病院のベッド数は足りない状況なので入院期間も短縮されて、在宅で療養しなければならない人が急速に増えています。

そのために、訪問介護(ヘルパー)や訪問入浴、デイサービス等、様々なサービスが介護保険で提供されています。

その中でも重要な役割を果たしているのが訪問看護のサービスです。

訪問看護は、医療機関と介護サービスの連携のかなめになるからです。

介護保険の目的を記載してある「介護保険法の第1条」に看護が重要なことが読み取れます。

すこし長くなりますが、引用します。

『第一条 この法律は、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病等により要介護状態となり、入浴、排せつ、食事等の介護、機能訓練並びに看護及び療養上の管理その他の医療を必要とする者等について、これらの者が尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要な保健医療サービス及び福祉サービスに係る給付を行うため、国民の共同連帯の理念に基づき介護保険制度を設け、その行う保険給付等に関して必要な事項を定め、もって国民の保健医療の向上及び福祉の増進を図ることを目的とする。』

この第1条のキーワードは、『看護及び療養上の管理』『これらの者が尊厳を保持し』『その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができる』『国民の共同連帯の理念』だと思います。

どうですか?看護師さんの力がとても大切なことが読み取れるとおもいませんか?

では、現状の訪問看護師さんの人数はどうかというと、

2020年の調査で訪問看護に携わっている看護師さんの人数は、全国で5万1740人でした。

それが、厚生労働省の試算によると、高齢化がピークに達する2025年には、12万人が必要とされています。

今後、もっともっと訪問看護師に携わる看護師さんに増えてもらわなければなりません。

ですから、もし看護師であるあなたが訪問看護師に興味をもったら、是非挑戦して頂きたいと思うのです。

 

次回は、訪問看護師への転職をに応募してきた看護師さんたちの志望理由を紹介して、参考にして頂きたいと思います。