忘れもしない、そして、忘れてはならない 9.11 | Ty Hassyの敢えてwokeなブログ

Ty Hassyの敢えてwokeなブログ

弱い者いじめ、差別主義、排他主義、民族主義、排外主義的愛国主義、独善主義に断固反対し、今の社会の在り方や世界観や生き方に、ちょっとだけ新たな視点を提示するブログです。

 2001年9月11日のあの忌まわしい米国同時多発テロからもう15年が経ちました。ついこないだだったようにも思いますが、もう15年もたっていることに驚いてしまいます。改めて犠牲になられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
 あの頃は、僕はまだL.A.に住んでいて、早朝6時半ごろでまだ寝ていた頃に突然ニューヨークに住んでいる友人から電話があり、貿易センタービルが倒れた!ということと共通の友人であるAさんが中にいたはずだ!とパニくった様子で電話口で叫んでいました。
 僕は寝起きでまだ目が覚めていなかったので、ツインタワーが倒れた?そんな馬鹿な話がある訳ないでしょ?この電話自体がまだ夢の中なのかな?と一瞬信じられませんでした。
 ところが、寝ぼけながらもベッドルームのテレビをつけてみたらなんとビルの上の方がまっ黒焦げで穴が開いて煙が出ているではありませんか。それを見てようやく、本当だったということが分かりました。そして、まもなくビルはガラガラと崩壊していくのでした。
 その光景自体があまりに衝撃的で現実感がありませんでした。
 その共通の友人の安否は、その日の内に判り、無事であることが確認されました。
 彼女は最初に飛行機が突っ込んだビルとは別のビルの上層階にいたのですが、最初は事態の把握も出来なかったそうですが、暫くして、とにかく避難することにして、エレベーターで下に降りている途中で、ビル全体がとてつもない衝撃音とともに大きく揺れたそうです。2機目が彼女のいたビルに激突したのです。そこで、エレベーターがとまり、幸い地上10階までは来ていてそのフロアーでエレベーターのドアが開いたので、飛び出して非常階段を必死で駆け下りたそうです。
 そして、ビルの外に出て必死でビルから遠ざかっている途中に今まで自分が居たビルが大音響と共に崩壊していったそうです。
 自分が避難した時には、まだ沢山の人が中にいたそうで、その人たちのことを思うと涙が止まらなかったと言うことです。
 犯人はイスラム過激派のアルカーイダのメンバーだそうですが、全く関係のない普通の一般市民何千人もの命を平気で奪うというその発想がとても信じられませんでした。
 彼らから言わせれば、アメリカやイスラエルは常にアラブやパレスチナの罪もない数多くの一般市民の命を平気奪っているのだから当然の報いであると言うことなんだと思いますが、別にツインタワーで働いていた人たちがパレスチナの人々の命を奪ったわけではないので、いずれにしてもとんでもない八つ当たりだと言えます。
 しかし、米国での同時多発テロのニュースを聞いて、パレスチナの人々は歓喜乱舞していたそうです。
 何千人もの罪もない人々の命が失われたのに、その事実に対して狂喜乱舞できるというほど、彼らの米国に対する恨みつらみは積もり積もっていたというその事実に改めて衝撃を受けました。
 正に悲劇は憎しみを生み、その憎しみは更なる悲劇を生むというその典型だと思いました。
 アルカーイダは元はと言えば、1980年代のソ連のアフガン侵攻に対抗するゲリラを強化し組織化するためにアメリカとパキスタンの情報局が共同で訓練した組織が母体になっています。つまり、アメリカのCIAが彼らの軍事訓練をはじめ、ありとあらゆる破壊活動の仕方を教えたわけです。
 つまり、CIAが彼らをテロリストに育てたわけです。そして、目的のためには手段を選ばないという発想もその時以来彼らに伝授されたもののような気がします。
 というのも、歴史的に見ても、イスラム教はもともと寛容な宗教であり、現在のような過激な思想は近年特有のものだからです。
 アメリカは、自らが伝授したテロ活動と目的のために手段を選ばないという過激思想によって、自国の人々に大きな被害を与えることになってしまったわけです。
 この目的のためには手段を選ばないという思想の原点がどこにあるのかは、とりあえずおいておくとして、この思想こそがあらゆる惨劇の大元になっているのではないかと僕は強く感じている次第であります。
 9.11はそのような諸悪の根源的な発想がもたらした象徴的な事件であり、だからこそ、決しては忘れてはならないと思うわけであります。