昨年お世話になった,キッチン地球科学研究集会の第二回が今度の土日(9月1,2日)に東大地震研で開かれるお知らせがあった.

メニューを見ると,今年はどちらかと云うと物理系の話題が多い.でも発表者を調べてみると,よくぞこのメンバーを揃えたものよ!と世話人の方々の幅(顔)の広さに驚いた.

下川倫子さんは昨年も話を聞いて身近なテーマでユニークな物理現象の解析をされる方と知ったが,今年は「沈降する液滴の分裂現象」(もう論文PR-Eは出ている).これとペアで,熊谷一郎さんは「沈降する固体球の合体現象」.多分物理は少し違うのだろうが,沈降するのが液体と固体で挙動が対照的なタイトルでワクワクする.

平松和彦さんの「白砂糖とグラニュー糖を使った表層雪崩実験」,粒の粒度・形態の違ったものを混ぜることで物性をコントロールするのだろうか.で,調べてみると,平松さん(旭川西高⇒福山市立大)は,室内でできる雪の結晶成長実験で有名な方らしい. https://aapt.scitation.org/doi/abs/10.1119/1.2033518
ドライアイスを2㎏用意できれば,簡単に室内で雪の成長を観察できる.

初日午後(から始まる)にはフランスの二人の地球科学者がキッチン向けの話をされる.Anne Davaille 「非ニュートン流体の対流実験とFete de la Science(フランスのキッチン実験)」, Angela Limare 「電子レンジを用いた内部発熱対流の実験」
間にお二人,秋葉祐里「亀裂パターンのアナロジー:乾燥デンプンペーストと冷却マグマ」,香西みどり「膨化を伴う調理でおこる破裂と亀裂」,いずれも柱状節理関連.初日午後は栗田先生「アナログ実験の興隆と衰退,そして再興」,以外は皆女性研究者の発表.毎日午前午後にデイスカッション&ライブ実験も行われる.

当方は多分余裕がないので行けないが,昨年にも増して素晴らしいメニューに感嘆の次第.

ps FBで集会の写真がUploadされていました.30名余りが参加して活発な議論が行われたようでした.