最近の状況を見ていると、コンピュータの能力が高くなって、たいがいの自然現象は計算機でシミュレートできるようになってくるような感じがする。分子動力学で、結晶構造やメルト構造の推定ができ、熱力学的データも原理的にできるようになると、わざわざ実験的に熱容量等の測定をしなくても予測がつくようになるのだろう。また、構造が決まれば、その中を動く元素・分子の拡散係数も計算できる。でもそれらの予測を実証する基礎的な実験はやはり必要なのだろう。若い人はそんな基礎的な実験をやろうとするだろうか?