
兵庫のほうで、スシローのあなご寿司に、芋虫が混入してたっていう話ねぇ。
2cmっていうと、ちょうど1円玉の直径と同じだよ。俺の手の親指の爪の幅が1.5cmだから、それよりも大きいことになる。目立つよね。
1歳の幼児が食べかけたところで、お母さんが気づいて払ったっていうけど、物心もつかない1歳の子どもが自分で寿司を取るわけないし、取ったのは親でしょう。
考えてみれば、芋虫が生きてたなら、動いてるよね。
1歳の子どもが、穴子寿司を1貫半食べたところで、芋虫が皿のなかにいたというなら、芋虫はもともとはどこか関係ないところにいたんだよ。
それが、穴子寿司を食べてる最中に、動いてた芋虫がちょうど皿に差し掛かったということなんだろうね。
ということは、これは混入事件じゃない。
しかし、虫が入ってただけで、日本はこんな騒動になる国になったのかな。
俺なんか、ゴキブリの死骸が入ってたことがあるぜ。
アラフイフ以上の人ならわかるよね。
昔、デパートの上って言ったら、大食堂だった。

あの頃はよかったよな。
仕切りもなーんにもなくて、みーんなで「一緒に食べてるー」って仲間意識みたいのがあったよね。
「俺たち一緒に食べてるよな!」みたいな。
なんか嬉しいだろ?

小学3年か4年ぐらいだったかなあ。
まあそんぐらいの頃だ。
だから40年は前。
新宿に京王百貨店とか小田急百貨店があんだろ?
京王か小田急のほうか、どっちだったかは忘れたけど、お母さんと大食堂に入ったんだよね。
そしたら、俺が頼んだ焼きそばの中からゴキブリが姿を現してね。死骸だけどさ。
俺は、「ゴキブリはどかして食べればいいかな」って思って、そのまま食べ進んでたんだけど、一応言っとこうと思って、お母さんに「なんか変なのが入ってる」って言ったんだ。
そうしたらね、もーう、お母さんの顔がみるみる真っ青になってこわばっちゃって、怒り心頭になっちゃったの。びっくりしたよ。
その時の一言一句なんて覚えてないけど、「ちょっと!」って店員をつかまえて、厨房はどうなってるの、衛生管理はどうなってるのと、もう血相変えて、ゴキブリと店員と厨房を交互に睨み付けて、そりゃあスゴかったね。絶叫ぎみで。
で、「行くよ!帰ろう!こんなとこ出よう!」って言われて、席を立ったんだ。
俺は、ゴキブリは別として、「焼きそばはおいしかったのになー」って思って、半分ぐらい残ってたから「もったいないなあ。全部たべたいなあ」なんて、後ろ髪を引かれるような感じだったよ。

そんで、責任者みたいなのが、平身低頭、平謝りで「お代はお返しいたしますんで・・・」と言って来たんだけど、お母さんは「いいから!もういいから!もう来ないから!」って、すんごかったよ。
なんか、俺が店に申し訳ない感じになっちゃってねー。子どもながらにさ。
「お母さん、騒ぎすぎだよ」って逆になだめたくなったね。お母さんは極度のゴキブリ恐怖症だったから(笑)。「僕のお母さんがほんとにすいませんねぇ・・・」って、謝りたかったよ。俺が恥ずかしいぐらいだった。みんなから見られてさ。
今思い返せば懐かしいけどさ。
芋虫が入ってたなんていう情報を、神戸新聞はどうやって入手したんだろうね。
だからこれは、ほんとに店のミスで混入したのかわからないわな。
だけど、なんで大食堂やめちゃったのかな。あれがよかったのにな。大食堂が消えちゃった時は寂しかったぜー。

でも今思うと、やっぱゴキブリが入ってる食事なんか気持ち悪くなるよな、今だったら。子どもの時はなんとも思わなかったけどなー。
小バエが入ってたってイヤだ。