何て番組だったか忘れたけど、天ぷらの揚げ方をやってたんだよね。

「プロの揚げる天ぷらはなぜおいしいのか」って感じのテーマだったんだけど。

プロと西村知美の2人で作っててね。

プロは思いもしないノウハウ持ってんだよね。

卵の黄身しか使わないとか、薄力粉はふるいにかけるとか、薄力粉は一晩冷蔵庫に入れとくとか、全部一度に混ぜないとか、茄子の皮は縦に剥いとくとか、かき揚げの具材は拍子切りじゃなく角切りにするとか、混ぜるんじゃなくて撫でるようにするとか。

グルテンがベタッとする元だから混ぜる順番があるとか、カラッと揚げるために白身は使わないとか、カラッと揚げるために茄子の皮を剥くとか。

そうすると、サクーッと揚がるらしいんだよ。

西村知美も「プロの腕前に脱帽!」みたいな感じになってたんだけど、オレは腹立ったね。

主婦がグルテンの功罪なんか知ってる訳ないだろう?

プロはプロに付いて金もらいながら修業して、いろいろな技を教えてもらって、客から金取ってんだからうまい天ぷら出すのは当たり前じゃん。

そもそも、オレはプロの天ぷら食ってもうまいと思わない。うまい店なんかないぞ。

心がこもってんのが一番うまいんだよ。

プロなんてある意味やっつけでやってるだけじゃん。

それにプロは味を追求するあまり、食材を無駄にしてんだよ。食べ物を粗末にしてんだよ。食べられるところを棄ててんだよ。「命」に敬意を払ってないんだよ。

主婦は主婦の天ぷらでいいんですよ。

子どもはねえ、「お母さんの味」が一番おいしいのよ。

お母さんがプロ顔負けになる必要なんかない訳。

お母さんはお母さんの味でいいの。

結局、大人になってみれば、お母さんの味が一番になるのよ。

どんなトリッキーな事やっても、結局、お母さんの味には勝てないの。

実際、オレの場合、カレーなんか、どんな有名カレー店のカレーなんかより、お母さんのハウスバーモントカレーが一番だったぜ。お母さんのハウスバーモントカレーを超えるカレーを作れるシェフなんかいないと思う。

ハンバーグだって同じ。形がいびつだろうが、乾いていようが、ジューシーでなかろうが、「お母さんの味」がいいのよ。

だから、プロのマネなんかしなくていいの。

年に数回ぐらいならいいかも知んないけどね。

だから、西村知美が負けた訳でもなんでもないんだよ。

オレ、西村知美がショック受けて、シュンとして、なんか申し訳なさそうな顔して、プロがドヤ顔してんの見てムカついたね。

オレは全国のお母さんに言いたい。

プロなんか気にしないでいい。

心を込めてお子さんとご主人にお腹いっぱい食べさせてやればそれでいいんだよ。

卵の白身にはタンパク質、茄子の皮にはポリフェノールが豊富に含まれてんだから、棄てちまっちゃもったいないだろうが。

心がこもってる料理に勝るもんはないんだよ。