黒部峡谷鉄道本線宇奈月駅~柳橋駅間にある旧線。宇奈月ダムの建設により、経路変更を余儀なくされ廃止に。旧線は昭和63年(1988年)まで使用された。

 

探索日:2018年8月23日

 

黒部峡谷鉄道 宇奈月駅。

隣には富山地鉄の宇奈月温泉駅が隣接している。

 

終点の欅平方面を望む。奥が現行線で、手前がお目当ての旧線。

 

高架になっている現行線の下を潜る旧線。

旧線跡は“やまびこ遊歩道”という名前で整備されている。

 

断崖にへばりつくように路盤が狭い。

 

見えてくるのがこの廃線最大の見所“山彦橋”。

大正12年(1923年)完成。

 

橋の中程は広くなっていて、景色を眺めたり、新山彦橋を渡るトロッコ列車の撮影がしやすいようになっている。

 

黒部川上流方向を並走しているのが新山彦橋。こちらは昭和61年(1986年)完成。

 

橋を渡り終えると、トンネルが待ち構えている。

 

素掘りにセメントが巻き付けてある構造。

入ってすぐに90°近くカーブしたので驚いたが、これも小さなトロッコだからこそなせる技なのだろう。

 

所々補強した箇所も見受けられる。木枠が筋として残っているのも尚よい。

 

洞門状になった横穴からは、青白い光が差し込んで何だか幻想的。

 

外には新山彦橋がちらり。

 

 

やけにデカくて温かみのある電灯が、いい雰囲気を醸し出してくれていた。

 

出口に差し掛かったところで、横穴の形がここだけ異なることに気付く。

作られた時代が違うのか、理由は分からない。

 

坑口の形がパンみたい。

 

左にあるコンクリート擁壁のようなものは、冬期閉鎖中の作業員の通路だそうで、雪深いこの土地ならではの設備だ。

 

中はこんな感じ。コウモリが天井にお出迎えしていたが、何とか襲われずに済んだ。

 

小さな小窓は空気穴だろう。

 

遊歩道はここで途切れてしまっている。

 

その先も少し行ってみたが、路盤らしき法面は見当たらなかった。

 

正面奥が宇奈月ダム。

水力発電以外にも、砂防の役割があるようで、急峻な黒部川による土砂流出の多さがうかがえる。

 

ちょうどこの下辺りに先程の続きがあるはずなのだが、それらしき痕跡は見られなかった。ダム関連の護岸工事などで消滅してしまったのだろう。

 

画面中央辺りの護岸と緑の境目がちょうど遊歩道と同じ高さなのだが…うーむ。

 

宇奈月ダムの説明看板。

最初は何のけなしに眺めていただけだったが…

 

おおっ!トンネルの坑口らしきものが写っているではないか!

ダム堤体の東側斜面ということで、位置関係的にも合っているし、これは旧線のトンネルで間違いなさそうだ…未整備区間があったとは、いやはや恐れ入りました…

また宇奈月に来る用事が出来てしまったと思いつつ、悔しながらも時間の都合上ここで引き返すことにしました。

 

以上で今回の探索は終了です。今回の廃線は宇奈月の温泉街からも近く、全線が遊歩道になっているので歩きやすいと思います。宇奈月温泉にご宿泊の際は散歩走る人がてら是非散策してみてはいかがでしょうか?所要時間は往復30分ほどです。巷の情報によるとこれ以外にも放置された旧線トンネルが幾つかあるらしく…中々遠いので難しいですが、また訪れてみたいですねニヤリ

日付も変わり、激動の平成から令和になりました。元号改変というのは人生でそう立ち会えるものではないので感慨深いですが、令和はどんな時代になるのでしょうか。不安と期待が入り混じる新時代ではありますが、これからも当ブログをどうぞよろしくお願い致します!何だか元旦みたいですね(笑)

それでは!

 

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【廃線探索ナンバリング №33】

 

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