奥多摩湖上の遊覧を目的として1962年に運行開始。しかし、数年後に対岸まで架かる橋が完成した影響で乗客が激減。1975年に廃止された。運行会社の消息が不明な事から、行政側も独断での撤去が困難であり、搬器・施設共に放置された状態である。

 

探索日:2017年4月23日

 

※諸事情により、川野駅の探索が出来ませんでしたので、今回は三頭山口駅のみのご紹介となります。探索出来るような機会があり次第、こちらで公開していけたらと思います。その点、ご理解ください。

 

川野駅が探索出来なかった理由は行ったことある方なら分かると思いますが…具体的な言及は避けます…

というわけで、今回の廃線はブログ初登場のタイプとなるロープウェイ。専門的用語で言うと「索道」です。

青梅線の奥多摩駅から10キロほど上った奥多摩湖の湖畔に、そのロープウェイは佇んでいます。

上の写真は川野駅からすぐにある北側の鉄塔です。

鉄塔は南北両岸に1つずつ建っています。

 

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こちら南側の鉄塔です。画面奥方向が先ほどの場所。後ろ方向が三頭山口駅となります。

奥多摩周遊道路に面したこの川野駐車場は、私が訪れたのが休日だったことも相まって、多くのライダーが集まっていました。

車を止めて早速、三頭山口駅に向かいます。

 

窓ガラスなどはヤンチャな方たちのおかげで割られてしまっていますが、建物自体はしっかりと残っています。

実はここに辿り着く途中、同趣味と思しき方とすれ違いまして、「写真を撮ってる方がいますよ」と教えていただきました。


受付。ここで発券・接客業務を行っていたのか?

 

各種情報。日本ケーブルはよく目にする気がします。竣工は昭和36年(1961年)。

 

改札。地方なんかに行くと使われなくなった昔の改札が残っていたりしますよね。

 

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改札から乗り場を望む。

 

ギターだか何だかの残骸。

 

男子便所。

便器の高さが低い…昔の日本人の背は今より低かったと聞きますが…

 

従業員休憩室。ピンボケすみません。

 

暗い部屋。

 

続いて機械室へ。

 

圧倒的迫力。電動機だろうか。

 

その他巻き上げ各種設備。

 

 

 

 

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裏側斜面は壁が突き抜けていた。

 

さぁ、次はいよいよお待ちかねの搬器の元へ…

おっと写真撮影をされている方がいらっしゃいました。撮影を中断させてしまい申し訳ないのですが、ご了承くださいませ…

 

はい、こちらが奥多摩湖ロープウェイの搬器です。興奮のあまり卒倒してしまいそうでした(大嘘)

 

愛称はみとう号か?小河内観光開発の社章は「小」の文字をいじったものだと勝手に予想。

 

車体脇に記載が。読める範囲で

事業者名? 小河内観光開発株式会社

搬器番号 A

搬器自重 2200㎏

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製造月日 昭和36年10月

 

搬器の中です。ブチっと落下して奥多摩周遊道路が通行止めになっても嫌なので乗りませんでした。

 

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別アングルから。

 

支索(メインロープ)との接続部

 

駅名標。

 

最後に、屋上に上がってみます。

 

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屋上展望台登り口

 

階段踏み抜けそうで怖い…
 

 

大自然と化した屋上。コンクリートの上にこれほどまで植生が形成されるのだろうかと思うほど。

 

川野駅方面を望む。奥多摩湖を渡る支索。

 
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鉄塔をアップで。錆びが美しい…
 
今回訪れた奥多摩湖ロープウェイは施設や搬器がそのまま残されている点では、素晴らしいのですが、アクセスのしやすさやその事もあってか無法地帯になってしまっているような気がします。私が事前調べで見た写真よりも色々なものが破壊されていたのは明らかで、Twitter上で拝見した情報では搬器にまで落書きされてしまったようです。正直憤りを隠せません。奥多摩湖ロープウェイは単なるゴミではなく、多くの人を惹きつける大切な場所です。落書きをする、遺構を破壊する、そんな行為をしている人には早く事の無意味さに気づいて欲しいものですね…そんなことも考えさせる探索となりました…
三頭山口駅までの道は先ほども書いたように急勾配+草ですので、暗くなった夕方や積雪のある日には探索しない事をお勧めします。
アクセスについて、奥多摩駅から路線バスがあるにはあるのですが、ルートは奥多摩湖の北側を通るもので、南側の三頭山口駅に行く場合には徒歩で行かなければならなくなります。ですのでマイカーをお持ちの方はそちらでどうぞ。
廃止からウン十年経っており、各所が相当傷んできています。いつ落ちてもおかしくないです…行くなら今しかありません!
興味のある方は是非足を運んでみて下さい。
それでは!
 

〇Wikipedia小河内観光開発

 →こちら

 
〇川野駅側も探索されているサイトです。参考にご覧ください。
 →こちら
 
〇歩鉄の達人 奥多摩湖ロープウェイ
 →こちら

 

《その他の活動媒体》
〇Twitter基本タイプ
 →こちら

 

【廃線探索ナンバリング №10】
 
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