【世紀東急(1898)、上期、一転黒字見通しで続急騰】 6日11時、10年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結営業損益を従 来予想の2.4億円の赤字→3.4億円の黒字(前年同期は13.2億円の赤字) に上方修正し、一転して黒字見通しとなったことが好感された。売上 が計画を下回るものの、建設事業、製造・販売事業におけるコスト管 理の徹底などによる採算改善や経費削減が奏功した。なお、通期業績 見通しについては9日予定の第2四半期決算時に公表するとしている。 6日付の一部報道が「4-9月期の営業損益は3億円前後の黒字になっ たもよう」と報じていたが、会社側の正式発表を受け、買いが加速し た。引けは9円高の55円。 【旭硝子(5201)、通期業績を上方修正で急反発】 5日に決算を発表。09年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結経常 利益は前年同期比68.1%減の404億円に落ち込んだが、併せて通期の同 利益を従来予想の300億円→700億円(前期は1097億円)に大幅上方修正 したことが好感された。液晶パネル用ガラス基板の出荷が想定を上回 るほか、自動車向け板ガラスの販売数量が回復することが寄与する。 また、値戻しに取り組んでいる欧州の建築向け板ガラスの販売価格が 上向いたことも利益を押し上げる。発表を受け、野村証券が5日付で 投資判断「1」を継続し、目標株価を960円→1150円に引き上げたこと も買いに拍車を掛けた。引けは50円高の815円。 【NEC(6701)、クラウド投資向けの増資で急反騰】 6日寄り付き後、公募増資と追加売り出しに伴う第三者割当増資で最 大1339億円を調達し、成長分野へ投資すると発表したことが買い材料 視された。最大で発行済み株式の28.3%にあたる5億7500万株の新株 を発行する。調達資金は有利子負債の返済など財務基盤を強化するほ か、成長分野であるクラウドコンピューティング事業への開発投資や 次世代ネットワーク開発、グリーンテクノロジー分野の設備投資に充 てる。新株発行による希薄化は懸念されるものの、将来有望な分野へ の積極的な投資を好感する買いが優勢となった。引けは25円高の273円。 【パイオニア(6773/100株)、上期が赤字幅縮小で急反発】 5日に決算を発表。10年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結最終 損益が408億円の赤字(前年同期は440億円の赤字)と赤字幅が縮小した ことが買い手掛かり。カーナビやカーオーディオなど主力のカーエレ トロニクスは国内、欧米で振るわなかったが、中国でOEM向けが伸 長。人員削減や生産拠点集約などにより原価率が改善したほか、撤退 するプラズマディスプレイの特許権売却益も貢献した。また、UBS 証券が5日付で投資判断を「セル(売り)→ニュートラル(中立)」、目 標株価を200円→240円にそれぞれ引き上げたことも支援材料。引けは 20円高の246円。 【メイコー(6787・JQ/100株)、上方修正と新工場建設で続急伸】 5日、10年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益を従来予 想の4.2億円→11.1億円(前年同期は32億円)に上方修正したことが買い 材料。エコポイント制度やエコカー減税などの景気対策を背景に、主 力のプリント配線板が薄型テレビや車載向けに好調だった。構造改革 実施に伴う固定費や原材料費の削減なども利益を押し上げた。上期業 績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の13.3億円→27億円(前期は 9.5億円)に上方修正。また、一部報道が6日付で「同社は100億円を投 じて中国にプリント基板の新工場を建設する。11年に建設を開始、12 年に稼働させる」と報じていたが、前場に会社側が正式発表をしたこ とで買いが加速した。引けは150円高の1965円。 【シスメックス(6869/100株)、通期業績を上方修正で続急伸】 5日後場に決算を発表。10年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結 経常利益は前年同期比3.4%増の70.2億円に伸び、併せて通期の同利益 を従来予想の130億円→150億円(前期は129億円)に上方修正したことが 改めて買い材料視された。中国で主力の血球数計測装置の販売が好調 で売上高が計画を若干上回るほか、経費抑制による販管費の減少など が奏功する。なお、下期の想定為替レートを1ドル=95円→90円、1 ユーロ=125円→130円に変更した。株価は一時4500円まで上昇し、年 初来高値を更新。引けは300円高の4350円。 【ニプロ(8086/100株)、上期業績の上方修正・増配で急反発】 5日、10年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益を従来予 想の52億円→69億円(前年同期は69.3億円)に上方修正したことが買い 材料。医療機器部門が堅調だったほか、合理化や経費削減などが寄与。 為替レートが計画よりも円安で推移したことも利益を押し上げた。業 績好調に伴い、第2四半期末配当を従来予想の21.5円→23.5円(前年同 期は32円)に増額したことも支援材料。なお、通期の業績予想について は、詳細内容を精査中であり、11日の第2四半期決算発表時に公表す る予定。引けは122円高の2030円。 【ミツミ(6767/100株)、上期不振・通期下方修正で続急落】 5日に決算を発表。10年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常 利益が前年同期比67.0%減の52.3億円に大きく落ち込み、併せて通期 の同利益を従来予想の111億円→80億円(前期は176億円)に下方修正し たことが売り材料。カメラモジュール用アクチュエーターは堅調に推 移するものの、携帯電話や任天堂(7974・大)のゲーム機向けの機構部 品が低迷し、自動車向け高周波部品なども振るわない。販売価格の下 落や為替の円高基調も利益の重しとなる。引けは109円安の1631円。 【T&D(8795/50株)、希薄化が警戒され急反落】 5日、1200億円を上限とする普通株の発行枠を登録すると発表したこ とを受け、株式価値の希薄化を警戒する売りが殺到した。発行登録の 効力が発生する11月13日から2010年11月12日までの間に、公募調達を 実施する予定で、発行額は未定。調達資金は借入金の返済などに充て る。なお、同社は3月、公募増資などで576億円を調達したばかりとあっ て、市場ではネガティブサプライズと受け止められた。引けは255円安 の2115円。 ■上下落率・出来高・売買代金ランキング(東証1部) …………………………………………………………………………………………… 値上がり率上位15位 値下がり率上位15位  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 1) 1898 世紀東急 +19.56 1) 6793 山水電 -16.66 2) 6701 NEC +10.08 2) 5912 日本橋 -15.52 3) 6773 パイオニア +8.84 3) 4671 ファルコ -12.65 4) 5352 黒崎播磨 +8.02 4) 8795 T&D -10.75 5) 4756 CCC +7.87 5) 7248 カルソカンセ -10.46 6) 9479 インプレス +7.76 6) 6997 日ケミコン -9.43 7) 1884 日道路 +7.57 7) 7993 サンウエブ -8.33 8) 2501 サッポロHD +7.55 8) 4776 サイボウズ -8.02 9) 6869 シスメックス +7.40 9) 6885 ミヤチテクノ -7.94 10) 3104 富士紡HD +6.62 10) 8038 東都水 -7.73 11) 5196 鬼ゴム +6.55 11) 8572 アコム -7.45 12) 5201 旭硝子 +6.53 12) 8515 アイフル -7.24 13) 8086 ニプロ +6.39 13) 8933 NTT都市 -6.98 14) 5706 三井金 +6.03 14) 6731 ピクセラ -6.92 15) 3443 川田テク +5.56 15) 6767 ミツミ -6.26 出来高上位15位 売買代金上位15位  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 1) 6764 三洋電 142036 1) 7203 トヨタ 38271 2) 6701 NEC 109924 2) 6701 NEC 29251 3) 8411 みずほFG 104631 3) 6502 東芝 24690 4) 6502 東芝 48050 4) 6764 三洋電 24609 5) 6501 日立 47624 5) 8306 三菱UFJ 22553 6) 8306 三菱UFJ 46754 6) 8604 野村 19722 7) 8604 野村 31121 7) 8316 三井住友FG 19661 8) 5401 新日鉄 24755 8) 8411 みずほFG 18762 9) 9205 JAL 20571 9) 7267 ホンダ 17631 10) 6508 明電舎 20535 10) 8591 オリックス 16155 11) 1808 長谷工 17815 11) 6501 日立 14313 12) 7011 三菱重 17603 12) 7751 キヤノン 14090 13) 8564 武富士 17336 13) 6758 ソニー 13222 14) 7211 三菱自 16563 14) 8058 三菱商 13222 15) 6674 GSユアサ 16312 15) 6674 GSユアサ 12686