国内

今週の見通し・株式 薄商い、方向感定まらず

 今週(2―6日)の株式相場は薄商いのなか方向感の定まらない展開か。先週から本格化した企業の2008年4―12月期決算発表で業績予想の下方修正が相次いでいるのを受け、市場は企業業績への関心を再び強めている。ただ業績悪化は株価にかなり織り込まれた面もあり、ここから大きく売られる展開も考えにくい。日経平均株価は8000円を挟んだ水準でのもみあいが予想される。

 先週の日経平均は週間で248円(3.2%)上昇した。欧州の金融機関の経営状態に対する警戒感がひとまず後退したことなどを受け、1月27日から3日続伸となった。ただ、企業業績の下方修正や経済指標の大幅悪化などで、景気の先行きへの懸念が再燃し、週末の1月30日は急反落した。

 今週もパナソニックやトヨタ自動車、日立製作所など大手企業の決算発表が続く。2009年3月期についてはすでに業績見通しを下方修正、赤字見通しなどを発表している企業も多いが、市場では10年3月期の一段の業績悪化を懸念する見方も増えており、株価の重しとなりそうだ。

 為替相場も引き続き材料視されている。今週は英国や豪州の中央銀行による政策金利の引き下げ観測が高まっているうえ、欧州中央銀行(ECB)も5日の定例理事会で利下げに踏み切る可能性がある。「円が対ユーロなどで上昇すれば、株式の売り材料となりかねない」(三菱UFJ証券の藤戸則弘・投資情報部長)と警戒する声がある。

 オバマ米政権の打ち出す景気対策や金融安定化策については「不良債権買い取りの専門銀行(バッドバンク)の設立など具体策が見えてくれば株価の押し上げ材料」(第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミスト)といった期待感があるが、政策の行方は相場の波乱要因にもなりうる。

 需給面では外国人投資家の買いが細っている一方で「売り圧力もそれほど強くない」(UBS証券)との声がある。売買が少ないなか、先物主導で値動きが荒くなる可能性もある。

[2月1日/日本経済新聞 朝刊]

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NY

今週の見通し・NY株 金融安定化策が焦点

 今週の米株式相場は荒っぽい展開が続きそうだ。景気や金融情勢の悪化と、それに対してオバマ政権がどんな対策を打ち出すかが綱引きする情勢で、投資家心理がぶれやすくなっているためだ。焦点は金融機関の不良資産を買い取る専門の銀行(バッドバンク)構想などの金融安定化策。雇用統計など主要な経済統計が相次ぐのも注目材料だ。

 先週後半はダウ工業株30種平均が3日連続で100ドル超の振れ幅となった。バッドバンク構想などを巡って、さまざまな情報が交錯したことが影響した。

 ただ、バッドバンク設立には多額の資金が必要なうえ、不良資産の買い取り価格の調整などハードルも多い。実際、週末には「構想は頓挫する可能性がある」といった報道も出た。こうした後ろ向きのニュースが続けば、株価は一段安の恐れもある。

 一方、経済統計では1月の雇用統計、米サプライマネジメント協会(ISM)による製造業・非製造業それぞれの景況感指数などが発表される。景気の先行き不透明感は根強く、統計の内容次第で株価への影響は大きくなりそうだ。(ニューヨーク=山下茂行)


[2月1日/日本経済新聞 朝刊]