【宗教者の基本は、「悪い心」を「よい心」に置き換える努力をすること】

一日のうちにも「よい心」と「悪い心」が去来すると思います。これを見分けるのは簡単なことではありませんが、やはり、努力をすれば、少しずつ少しずつ、腕は上がっていくものです。悪い心が出たならば、自分のなかのよい心がそれを見つけ出さなければなりません。「この心はよくない」というものを一個一個つかみ出して、悪い心をよい心に置き換えていく努力をしなければいけないのです

例えば、将棋を指すにしても、練習をしていけば、悪手を指してしまったときに、「ああ、これは悪い手を指したな」というようなことがだんだん分かるようになってきます。さらに、それによって負けてしまったら、「この次は、同じ手は指さないようにしなければいけない」ということが、身に沁みて分かってくるのです。

それと同じように、難しいようではあっても、毎日、一局一局、新しい将棋を指しているようなものだと思えば、そのなかの悪手を減らし、できるだけよい手を指す努力をしていくことが大事だということです。

これが「宗教者の基本中の基本」ということになるのではないでしょうか。
(宗教者の条件p21)

◆ほんとうの自分と出逢うための宗教的凡事徹底。
◇諸悪莫作(しょあくまくさ)
衆善奉行(しゅぜんぶぎょう)
自浄其意(じじょうごい)
是諸仏教(ぜしょぶっきょう)