◇「新しいこと何もない」

 小沢一郎民主党幹事長が、東京地検特捜部の事情聴取後、説明会見をして一夜明けた24日、強く説明責任を求めていた県民や野党からは「新しいことは何もない」など、会見内容への不満がくすぶった。民主側からは「疑念は解消された」の声が出るものの鎮静化の気配は見えない。新政権を揺さぶる政治とカネへの疑問に対する説明責任を問われる状況が続く。【岸本桂司、山口圭一、狩野智彦】

 ◇「詳しい説明を」--市民アンケ

 毎日新聞は24日、小沢氏の説明責任と対応について、改めて市民50人(男性25人、女性25人)に盛岡市大通の民主党県連前で聞いた。説明責任については「果たしていない」が44人と前回アンケート(16日)の46人から大きく変わらず、県民がより詳しい説明を求めていることが分かった。

 小沢氏の説明責任については、「果たしている」は6人にとどまった。一方で、「果たしていない」と回答した人の多くは、「説明できていないお金があるように思える」(盛岡市、40歳代男性会社員)「うやむやにしようとしている」(同市、50歳代女性パート社員)など、説明に理解が得られていないことが浮かび上がる。

 今後の対応については「さらに説明が必要」が24人と最多だった。中には「今後の説明の内容次第では、民主党を応援しない」(同市、60歳代女性無職)と声も。「党役職辞任」「議員辞職」を求めた人は、20人と前回から3人増え、「側近3人が逮捕された時点で道義的責任がある」(同市、50歳代男性団体職員)など厳しい声が上がった。

 ◇後援会「今後も支える」

 小沢氏の会見を受け、地元後援会からは「今後も小沢先生を支えていくだけだ」と平静を装い、擁護する声が上がった。後援会水沢連合会の小野寺伝会長は「小沢先生は法に触れるようなことはしていないと信じている」と話した。

 民主党県連の工藤堅太郎代表は「これで疑念は解消されたのではないかと思う」と、会見を評価した。また、「国民が触れる情報は検察のリークでゆがめられたものだ」と指摘。「疑惑を認めなければ説明責任を果たしたことにならない、という風潮があるように思える」と述べた。

 一方野党側は、会見内容について「目新しいものはない」と口をそろえる。その上で、「普通、億単位のカネが自宅にあるとは考えられない」(公明党県本部・小野寺好代表)、「会見で真相は明らかになっておらず、国会の証人喚問で明らかにすべきだ」(共産党県委員会の菅原則勝委員長)と、説明責任を果たす必要性を語る。

 また、自民党県連の鈴木俊一会長は「我が党で同じことが起きたら党内から批判が出るし、幹事長は辞任している」と述べ、幹事長続投に疑問を示す。

 連立を組む社民党県連合の伊沢昌弘幹事長は「(幹事長続投は)明らかになった時点で本人が判断すべきだ」と述べるにとどまった。

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 ◇アンケートの質問と回答◇

 <問1>小沢氏の説明責任は?

果たしている   6人 (4)

果たしていない 44人(46)

 <問2>小沢氏の取るべき対応は?

党役職辞任    12人 (9)

議員辞職      8人 (8)

さらに説明が必要 24人(27)

現状のままで良い  6人 (6)

 ※( )内は16日の結果

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