かみ合わない二人の間に
”別れ” の2文字が ぼんやりと浮かぶ
気付いていない振りをしていた僕
このままでもいい
君と いつまでも一緒にいられるなら
君との毎日 遠い思い出にしたくない
晩夏を迎えた二人
僕は 肌寒い海辺
裸服(はだか)をずっと着ているつもりだ
君は 僕が贈った指輪を
「昨日に置き忘れた」 と 呟いた
探そう という気持ちはない
わざと外したのか?
他人(ほか)の男(ひと)と 夜を過ごしたのか?
想像が 不安以上に 自分を焦らせる
秋を踏みかける二人
夕暮れの似合う 季節の中で
”さよならのシーン” 演じたくない
僕は 追いかける
君は 逃げていく
二人の距離は 離れていく
手を放してしまった風船を
追いかけている少年
笑顔がくずれていく
四角形の小さな空の下
僕は
一人 朽ちかけたベンチに座って
見ていた