天才とか、
天から舞い降りてきたのだろうレベルの人を見たら、
神の存在を思う。
昨日羽生結弦くんのSPの演技を見てつくづく思った。
でもたとえば私が羽生くんと同性、同世代で、
同じフィギュアスケートの道を歩んでいたら、
そして彼が身近にいたら、
多分また違った感情を持っていただろう。
天才とは、本当に一握り。
だいたいはみんな似たり寄ったり。
似たり寄ったりでなく、優れた人でも、
本物の天才の前では、
えっ、そこまでいってしまうの?
くらいアイデンティティが崩壊してしまう人もいる。
『アマデウス』でのサリエリも、
モーツァルトへの歪んだ感情で結局は自分自身を破滅させてしまった。
『レッドクリフ』では、
さも孔明と対等に渡り合えたヒーローのようにかっこよく描かれている周瑜も、
横山光輝さんの『三国志』においては、
サブキャラ的な今ひとつの扱いを受けており、
最後には孔明に何もかも見透かされて、
発狂して生涯を終えている。
私は多分、こっちの方が本当のような気がする。
余談であるが、金城武さんのこの時の上品な美貌はスクリーンに映るたび、ニヤッとしてしまう。
アジアンビューティー
しかも大好きな孔明役

こういった、
いわゆる本物の天才がいたおかげで、
自分は天才ではないことがわかってしまった人に光を当てたのは、
井上雄彦さんの『バカボンド』の又八かな。
宮本武蔵と幼なじみ。
武蔵と同じ条件、いや、それ以上でありながら、
出世欲、色欲、金銭欲、自己顕示欲、嫉妬心、
人間の虚栄心、煩悩まみれで、
それゆえに道を踏み外してばかりのキャラ。
単純にヒーローに憧れる少年少女ではなく、
いろんな経験を通してきた多くの人は、
又八に共感するんじゃないかな。
どうしても武蔵のようにはなれない自分に気づき、
欲にまみれて生きていた時間がただの幻想だと悟り、
自分を見つめ直して、自分だけの道を歩んでいく姿が丁寧に描かれている。
さすがだな、と思う
ありがとう、B型の井上先生