私の勤務している会社が入っているビルは、
様々なテナントが入っている。
なので、行き交う人も様々である。

私は、普段会社の人ぐらいしか話さない。
元々の性質もあるのだけど、
人の輪を広げることに今は特に積極的ではない。

つまり、理屈でいけば、
エレベーターの中は、
99%知り合いがいない別世界である。

にも関わらず、
エレベーターでは、様々な出会いがある。
(以下、妄想注意。)

スネ夫たちが、
黄色いくちばしを尖らせながら当てつけめいた嫌みを言ってくるのを、
完全にスルーしているときもあれば、
綺麗に整っているからこそ、
内面の歪みが余計際立ってしまっている笑みを、
見て見ぬふりをしたりする。

年上男性から、
少年漫画のヒーローに対するような純粋な賛辞を受けることもあれば、
上階から降りてきた仙人から、
すれ違いざまに悟りを聞くこともある。

3ヶ月くらい前の話になるのだけど、
さぁ、帰宅しようとエレベーターを待っていて、
扉が開いた瞬間に、
深刻そうな面持ちの少年たちが、
私を見つめているのが目に入った。

一瞬、異様な空気に包まれたけど、
そのまま乗り込んだ。

聞こえてきた会話の内容を要約すると、

上に行くことっていいことばかりじゃない。
プライバシーを奪われる。
もっと体力をつけよう。

みたいなことを話していた。

そして、彼らが先に降りていったときに、
一人の少年が、私にはっきりと、

すみません。

と謝ってきた。

一瞬、え?
みたいになった。

私は、あんな名前も顔も知らない子たちから、
なんか謝られるようなことを、
されていたのかな。

まぁ、そうなんだろうけど、
もうそんなことには動揺しなくなっている。

それよりも、
たとえ叱責されたり、
咎められたりしても、
人のせいにしたり、
ひねくれたりせずに、
自分の姿を真摯に受け止められることって、
これからの人生で、
成長するためには大切なことだなと改めて思った。

頑張れ、少年。
君の素直さって、能力よりもきっと大事な財産になるよウインク