これほど工業社会が発達していないころ

人間は、町や農村などの小さなコミュニティで

家族や幼馴染などと幼少期から顔なじみの人たちと暮らしていた。

性格が内気な人でも、大きな問題にはならなかったろう。

20世紀になり、社会が変容し、工業化、そして企業という効率生産システムが発達し、

都市に企業やそれまで地方で暮らしていた人たちが集中するようになる。

ここでは、知らない人がたくさんいて、自分をどのようにアピールするかが大切となる。

農村では必要なかった、外向性が必要になり、それを発揮できる人が豊かになっていく。


人類は小規模コミュニティで暮らしてきた歴史の方が圧倒的に長い。

その歴史の中で培われた性格を、都市や企業という環境の中で変容を求められる。

いままで、使ったことのない筋肉を使うのだから疲れる。上手くいかないことも多い。

企業内で、コミュニケーションが課題になるのは当然といいえば当然。


日本企業には、終身雇用制があり、企業社会となっても、まだ、同じ会社で、

数十年を過ごし、家族的な雰囲気で働くことが可能だったが、いまやそれは昔の話。

一人の人がいくつかの企業を渡り歩かざるを得なくなり、グローバル化も進んで

海外にいく人も多い。当然、精神疾患を患う人も多くなる。



これを嘆いて、昔を懐かしむことをしていても、何もならない。

こういった状況を所与の条件として、

人事コンサルタントは、企業という枠組みの中で、様々な価値観・性格の持ち主が

短期間でお互いを知り、同じ目的に向けて協業させていく手助けをしていく必要がある。

なにもそれは、すべての人に外向的なアプローチをみなに学ばせることでは、決してない。

お互いがお互いの性格を尊重し、どのように補完し合うかということを一緒に考える。

一人ひとりの持ち味を活かして、効果的な連携を実現し、それを企業のパワーとしていくことが

コンサルタントの役割だろう。