両建て、玉操作、つなぎ売買、呼び方はいろいろあるようで。俺自身が両建てに否定的なとこからトレードを始めて、肯定的に捉えるようになったのがここ1年くらい。くるくるワイド投資術という本で具体的な活用例を学んだが自身のトレードを大きく変えることを嫌ってそっくりそのまま真似ることはなかった。が、使えそうな場面では両建てを取り入れていて、できるようになったほうがトレードの幅が広がるのはほぼ間違いないと感じている。ということで現時点での俺の両建てについての考え方をまとめてみる。自分の復習。

 

 画像は上昇トレンドだが一度作った安値に向かって下落する場面。安値の切り下げは上昇トレンドの否定を意味するので重要な価格、ネックラインとなる。しかし、上昇の起点となった押し安値、ここを割られない限りはトレンドの完全否定とはならない。起点に近づくほど割安な価格で買えるわけで、参加者が上昇トレンドと認識しているなら押し目買いが入る可能性は高まる。よってネックライン~押し戻りはトレンドレスと呼ばれる価格帯になる。

 

 

 Lのみで立ち回った場合。ネックライン割れで損切りする(損切りと表現したが下でLしていてまだ含み益であっても切る)。そして下落が止まったところで買い直せばその後順行するにしろ、逆行するにしろ、図の赤丸の値幅分得することになる。

 問題は2点。どこで下げ止まるかは何とも言えず、下げ止まりを確認したころにはネックラインを上回る価格になっている可能性がある。最悪、入り直せないと「押し目作りの下げでLを切った」形になりノーポジで上昇を眺めることになる。もう一つは押し安値を割るとトレードが一旦完全に終了すること。これは問題とは呼べないかもしれないが、即座に下目線に切り替えてSを狙うのは心理的にも価格帯的にも難しい(底値で売る可能性が高い)。

 

 両建て有りの場合。ネックライン割れで新規Sだが、売り注文を入れるという点では同じ。あ、ロット数はLと同じという設定で話を進める。そのまま下げていって…下げ止まるようならそこで新規Sを決済、買い注文を入れるという点でやはりL持ち直しと同じ。

 Lのみで問題点として挙げた部分はどうなったのか?Lを持ち直す判断が難しく、最悪ノーポジで上昇を眺める展開について、両建てならありえない。Lは持ちっぱなしだからだ。ただし新規Sが含み損を増やすので両建て中の上昇は利益にならない。もう一つのL逆指値後の下目線切り替えについて、これは容易である。既にSを持っているからだ。しかも新規Sではなく含み益があるSを保有している。

 良いことばかり書いたが、この考え方で利益機会を増やすには逆指値約定後価格が走らないといけない点には注意。押し安値でLが逆指値で切られて下ヒゲ作って反転上昇してしまうと両建てSの含み益は減るどころか最悪含み損になる。逆指値を置く価格の見極めは非常に重要。あと両建てはスワップポイントでほぼ確実に不利。

 

 片側ポジションでの入り直し、両建て、全く同じように注文できるならどちらも最終損益は変わらない。ただ、トレードの過程で変化するものが口座残高なのか、評価損益なのかの違いがある。その違いで影響があるのは…トレーダーの心理面かな?ということは上手に使えば心理的負担を減らすことはできるのではないか?

 

 最後に持ちっぱなしとの比較。

 この3択になる。単純明快と言えばそうかもしれないが0か100かのような大味なトレードになりがち。大味なトレードとは損益の幅が広く不安定なトレード。不安定なトレードではロットを上げれない。短期足ですぐ決着がつくトレードルールならこれでいいが、そうでないなら選択肢が多い自由度の高いトレードを目指したほうがいいと思う。簡単だけど壁にすぐぶつかるルールよりも、難しいけど将来性のあるルール。