ドイツで滞在する研究所は、街の郊外にある。車がないと不便だということで、レンタカーを借りることにしていた。どこで手続をしたのかは覚えていないが、日本の免許を持っていると、国際免許を簡単にもらえた気がする。

 

そこで、空港のレンタカー屋に行ったのだが、ここで大問題。なんと、AT車がない。私は、大学1年で自動車免許をとったが、そのときは、AT限定などというものはなく、MT車で免許を取っている。しかし、家の車はAT車だったので、免許をとってから5~6年、MT車を運転したことはない。しかも、そもそも、車の運転にそれほど興味があったわけでないので、友人らと皆で出かけるときなど、やむを得ず車を出す時だけ運転する感じである。さらに、免許を取って1~2月後に、首都高で事故って一台廃車にしたこともあり、車の運転はできる限り避けるようにしていた。

 

しかし、AT車が無いのであれば、MT車で行くしかない。覚悟を決めた。

当然、左ハンドル車。アクセル、ブレーキ、クラッチの並び順は、右ハンドルの日本車と同じ。

ウィンカーが左側で、ワイパーが右側というのが違う。ギアの配置は覚えていない。

 

教習所に通っていた時に呪文のように唱えて覚えた手順に従って、エンジンをかけ、なんとか、出発。とりあえず、車を走らせることはできた。エンストさせずにブレーキをかけて止まることもできた。これで、空港の駐車場から出たのだが、ここからが試練の連続である。

 

空港の駐車場をでると、そのまま、高速道路。日本ではアウトバーンと呼ばれ、制限速度無などいわれていたと思う。ただ、空港近くなど都市部では、制限速度があるようだ。しかし、やっと駐車場から出られたくらいの状況で、いきなりアウトバーンは厳しい。

日本とは逆に左側に入っていかなければならない。ただ、合流さえしてしまえば、あとは、AT車と変わらない。むしろ、アウトバーンから降りてからが、大変だったのだが、これについては、次回。