Pro-face パネコン PL6931-T41 LEDバックライト用反射板の製作と組み付け | ♪高橋裕美のブログ

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■バックライト用反射板

 予備のパネコンで設備が動作すればよいが、やはり客先でポン付けできる様な形態での製品化が望ましい様なので、特に今回は受注が来そうな話があった為にLEDバックライト用の反射板を製作してみた。

 幅の狭いコの字型の折り曲げの中に一部分だけ突起していたり段差を付けた折り曲げがあったりで、当社の取り引きがある加工業者でも無理だと言う話になり、前回ミスミのWeb設計でも板金加工は無理で切削加工にてもだいぶ形状を変えないと加工できない事がわかった。

 LEDバックライトを取り付けるにあたっては左上図の方は形状を複雑にしない様に段差はスペーサカラーでも使用するにしても、右上図の様に挿し込んだだけでネジでの固定が無い方は形状を考える必要がある。

 その為に上図の様に一部分は突起形状があるものの、基本的には単なるL型形状の反射板とした。

 詳細は次のページとするが、LEDバックライトは通常の両面テープで貼り付けとし、反射板無しでLEDバックライトだけで点灯しても液晶表示は明るくムラ無く見える為に、反射板と言うよりは取付板と言う扱いで良い。

 突起部分は2ヵ所で、左上図の突起は固定ネジ穴用の部分で段差部分に関しては従来の折り曲げからスペーサカラーを使用した物とし、ここの段差は市販のスペーサカラーを使用する事にする。

 そしてもう1か所の突起は右上図の部分で、ネジで固定されず本体に挿し込まれる部分を突起させた。

 この突起は本来幅の広い上側にあり折り曲げ段差により挿し込み穴に挿し込まれていた為に、今回は縦方向を突起させて上面は板厚分をカットする事で折り曲げ段差分を切り落とした形状にしてある。

 そして実際に実機から採寸したスペースに収納できる様にした物が上図で、今回は厚さが1.0mm厚の鉄板にて製作する図面としたが厚くすると折り曲げが小さい為に折り曲げにくくなる為に注意する。

 おそらく厚さを1.0mm以下にする分には問題無いが、加工時に変形し易くなる為に注意が必要である。

 今回は試作の為に上図の様に鉄板で社内で加工したが、第2工場西側にある設備のみでの製作の為に若干の寸法誤差によりネジ穴が長穴にしたり、突起部分の形状もヤスリ仕上げの為に多少ひずみがある。

 特に今回は右上図の固定用ネジ穴突起は実物よりも大きくしてあり、元々のサイズよりは加工し易くしておいた他に、左上図の様に挿し込み部分の形状も段差やコの字型でなく加工し易く方向も変えておいた。

 スペーサカラーはM4用の安価なもので上図の材質違いで3種類ありL=3.5の物を使用するが、以下にあネジの抜け止め用ナイロンセットワッシャー分が厚くなる為に、L=3.0の物を選択して使用する。

 そして上図がスペーサカラー抜け止め用のセットワッシャーだが、M4用を使用して予め固定用ボルトと共に取り付けておく事により、組み付け時にスペーサーカラーを落下させずに組み付ける事ができる様になる。

 

■試作反射板へのLEDバックライトの組み立て

 両面テープはLEDバックライトを全面的に貼り付けても良いが、万が一故障した際にLEDを交換する際に取れなくなっても困る為に上図の様に3ヵ所くらい固定すれば十分だろう。

 バックライトLEDは丁度良いサイズで販売されている訳ではなく、おおよそ液晶ディスプレィのサイズで販売されている為に、今回使用した物は実物より若干長い物を使用している。

 その為に左上図の様に挿し込み穴の奥の方に当たらない程度の長さを飛び出させて貼り付けるが、貼り付けの際には板金の折り曲げられた中央部分に貼り付ける様にする。

 反射板が無くても綺麗に液晶が表示してくれる為に、LEDバックライトの貼り付け位置はそれほどシビアな物ではなく、板金の折り曲げたL型部分に寄せても良いが中央に貼った方が両面テープの効きが良いだろう。

 本来は左上図の様なセットワッシャーを購入する必要があるが、とりあえず試作品と言う事でスペーサーカラー脱落防止の為に右上図の様にM3用の圧着端子を使用して反射板に引っ掛けておいた。

 その為に2mm厚の標準スペーサに平座1枚と圧着端子が約1mmで約3.5mmとして使用している。

 そして右上図の様に回り止めとしてボルトの頭側にバネ座と平座を入れておいた。

 ここまでの組み付けが標準組み付け作業で予め出荷前に組み立てておき、ユーザー先で組み付ける場合にはすぐに出荷できる様に組み付けておく様にする。

 

■標準のバックライトからLEDバックライトにする際の部品

 客先に送る際は以下の組み付けや加工された板金にケーブルや基板などが必要になる。

 部品は上図の①~③の部品3点で、右側にあるネジ類は本来の部品を購入して組み立て済みにしておく。

 ハーネスも1対1ではなく指定図面の通りに製作しておき、1本は圧着端子が付いている事を確認する。

 インバータ基板は上図の黄色い物の他に緑色の物もあるが、追加で取り付けるチップ抵抗の位置と抵抗値に違いがある為に注意して確認しておく必要性がある。

 LEDバックライト反射板付きの組み立ては前のページまでを参考にして、コネクター付きハーネスの製作方法やインバータ基板へのチップ抵抗追加は前回の資料を参考にする。

 インバータ基板取付の際の注意事項は、右上図の緑色基板は取付穴が1つだけなので問題無いが、左上図にある黄色い基板の方は取付穴が2個あり、使用不可とあるLED側のコネクター付近にあるネジ穴を使用すると12V電源がショートしてしまう為に注意が必要である。

 基板のパターンを見てもらうとわかるが、上図の様に上側のネジ穴周辺にある基板のパターンは右側にあるLEDの+側電極と同じパターンになっている事がわかるだろう。

 その為にネジ頭がパターンまではみ出すとここでパネコンのフレームと短絡してしまう為に注意する。

 もしも心配な場合には丸いシール等を両面共に貼り付けておいた方が良いかも知れない。

 後は別紙にあるLEDバックライトの組み付け方法を参考にする。

 また、冷陰極管のバックライトの場合には左上図の様に2ヵ所から線材が出ており、下側の樹脂には右上図の様に線材がピッタリと押さえる為か仕切りの様な物が付いていた。

 しかし今回のLEDバックライトは1mm厚の板金に1mm弱の基板厚の部分から線材が出て来る為に、左上図の様に丁度仕切り棒の部分に線材が出て来てしまう。

 また丁度良い長さのLEDが無い事からも短いよりも長い方のLEDを使用する必要がありなおさらこの仕切り棒に線材だけでなく貼り付け方によってはLEDバックライト基板が当たってしまう。

 その為に今回は右上図の様に仕切り棒を横に倒して折ってから使用する事にした。

 元々反射板無してLEDバックライトを点灯させてみたが、そのままの状態でも現在のバックライトに比べるとかなり明るく反射板の必要性は無く、固定の為の取り付けブラケットとしてだけ使用している感じである。

 その際の画像が上図で、左上図は反射板無しの時だがかなり光が漏れているのがわかるだろう。

 それに対して右上図は試作の反射板を取り付けた時で、バックライトの両端から若干近付かないとわからない位しか光が漏れない様になった。

 

以     上