EEスイッチ[EE8113K](明るさセンサー)の故障交換 | ♪高橋裕美のブログ

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■トラブルの内容

 守衛から総務を通じて上図にある東西の開発棟に付いている屋外灯が点灯したままになっていると言う話があり、実際に見てみると昼近くになっても点灯したままになっていた。

 開発棟は基本的に屋外に明るさセンサー(EEスイッチ)が取り付けてあり、このセンサーにより屋外灯や室内の誘導灯が点灯・消灯する様になっている。

 左上図の様に場所によっては屋外灯の根元に明るさセンサー(EEスイッチ)が付いている場合もあるが、確認の為に開発棟1階の室内を見てみると右上図の様に一般照明とは方向が異なる取り付けをしてある誘導灯も点灯したままになっている事から、開発棟1階用の明るさセンサー(EEスイッチ)が壊れた様である。

 しかし開発棟を建設した際の図面には照明や誘導灯の配線図はあるがEEスイッチが記載されておらずどこにEEスイッチがわからず、前任者の木村さんの資料でVISIOで作成された資料で右上図の誘導灯の図面があるのだが、高さ方向の位置がわからない為にどこにEEスイッチがあるかを探す事にする。

 前任者の図面はまだ工場が多かった時の物の為に多少違っているかも知れないが、開発棟を見てみると上図中央の様に東西の外灯と屋内にある非常灯はEEスイッチで連動してある様である。

 また、開発棟1階下(東)の2ヵ所と開発棟3階にあるEEスイッチは実際には見当たらない様である。

 そこで開発棟1階の外回りを見てみると南側壁面に3個のEEスイッチが確認できるが、図面上は東側にも2つあるはずの物が実際には取り付けられていなかった。

 おそらく上図左側にあるEEスイッチの背面には電灯盤がある為に、図面ではEEスイッチの後にリレーが取り付けてある事からも下側のEEスイッチが開発棟1階の明るさセンサーだろう。

 その為に実際にEEスイッチを取り外してみて、開発棟1階用のEEスイッチを探してみる事にした。

 また図面によるとリレーも通っている様な書き方の為に、先に電灯盤内を確認してみる事にする。

 

■電灯盤内のリレー回路確認

 開発棟1階のトイレ入口ドアの所にある電灯盤を開けて見ると、上図の様に中央部分にリレーの他にもヒューズや切換スイッチがあり、スイッチでは【試験・断・自動】が切り換えられる様である。

 その為に今回の様に点灯したままで壊れれば良いが、万が一切れたままで壊れた際には【試験】に切り替えれば点灯したままになる為に、修理するまでの間に保安灯を強制的に点灯させる事もできる。

 EEスイッチに過負荷がかかっているかと思ったが、上図の様なヒューズやリレーが入っているとそれらの溶断や溶着も考えられる為に、EEスイッチを調べる前に試験スイッチを使用して動作を確認する。

 上図が外灯の動作切換スイッチで、現在が【自動】となっている事からEEセンサーを使ったモードが自動の様で、動作試験としては【断】と【試験】を切り換えて誘導灯の点灯確認を行う。

 この電灯盤からも2~3本の誘導灯が天井に見える為に、リレーの動作音と共に保安灯の点灯と消灯で確認するが、今回の場合には数回の試験と断を繰り返したが、リレーの動作音と共に誘導灯の動作は全く問題なかった為にEEスイッチの故障で間違いない様である。

 

■あかるさセンサー(EEスイッチ)の確認

 開発棟3階用のEEスイッチが見当たらないが、丁度天井付近と同じ位の高さにある事から左上図の部分にあるEEスイッチが開発棟1階と2階のEEスイッチだろうと検討をつけて、右上図の様に少し高さが高い脚立を使用して作業する事にした。

 EEスイッチはエアコンの配管カバーの間にあり、センサーブラケットは直接壁に取り付けてある。

 右上図の様に以前使用していたEEスイッチの取り付けブラケットの破片が残っている為に、少なくとも1度はEEスイッチを交換している様で、現在のEEセンサーはタッピングネジで固定されている。

 EEセンサーを真横から見た所、左上図の様に何故か垂れ下がっており、元々取り付けた時なのかエアコン配管工事を行った時の物なのかは不明だが右上図の様に本来の位置に戻したら、EEスイッチの下側に見える白いカバーの中央部分から水がポタポタと落ちてきた。

 左上図の様に白いカバー部分には元々水抜き用の穴が開いているが、今回は斜めに取り付けてあった為に中に入り込んだ水が抜けずに溜まってしまった様である。

 右上図は白いカバーを外して裏返した所だが、水の溜まった部分には明るさを検出するcdsセンサーがある。

 左上図にあるcdsセンサーの表面にあるパターンは、本来左右対称でクシ状の形状をしているはずなのだが、特に右側の電極部分が黒くなりパターンの剥がれも大きくなっている。

 その為に右上図の様に接点自体も接触したままで常時ONとなっており、後から取り外して見た時もONのままになっていた事から、cdsセンサーだけでなく右上図の接点機構自体も壊れている様である。

 このEEセンサーが壊れているのがわかった為に、出力線である赤を切断したところ外灯が消えた為にこのセンサーが開発棟1階の誘導灯用である事が判明した。

 このセンサーを交換すれば直る事がわかったが、左上図の様に現品の型式を見た所では型式がEE8113Kと言う製品で、AC100V3Aであれば使用できる事から探したところ右上図の様に自宅に同型式のセンサーが余っていた為にとりあえずこれに交換する事にした。

 

■EEスイッチの交換

 左上図の様にEEスイッチの取り付けブラケットの上から塗装されており、壁面の材質上何度もタッピングネジを着脱してしまうとネジ穴も壊れる可能性がある為に、今回は同じEEスイッチがあった事から左上図のセンサーブラケットはこのまま再利用する事にした。

 また建屋からの線材も引っ張ってみたが右上図が限界であまり線材には余裕が無い。

 その為に今回は壊れたEEスイッチの線材を配線用に残して切り取って、その部分を新しいEEスイッチの線材と圧着する事にした。

 接続は左上図の様に以前のEEスイッチから出ていた線材を長く残し、その先端に今回交換したEEスイッチの線材を圧着して接続したが、以前の圧着はスリーブだけでの圧着であったが今回は左上図の様にキノコ型の絶縁キャップ付き圧着スリーブを使用して圧着した。

 また、屋内用VVFケーブルが直接建屋から出ている為に、左上図の様に線材にはヒビが入っている部分があった為に、右上図の様に圧着スリーブ部分をテーピングしておいてから線材全体もテーピングして保護しておいたが、機会があれば線材を交換した他にこの部分には屋外用樹脂ボックスでも取り付けたい所である。

 

■EEスイッチについて

 今回故障したEEスイッチEE8113K L13BP-3はナショナル時代の製品で、発売日が1984年06月01日となっており生産終了日:が2000年09月01日で、後継のパナソニックになったEE8113KPでも発売日が1998年03月01日となっており生産終了日が2020年04月01日と今年春までとなっていた。

 メーカーではEE8113KPの代替はEE6813となっているが、価格が2,750円高くなる。

 スペック的にAC100Vで3Aの出力が得られる物であれば良い為に、代替品としては以下の物になる。

 定格電流が10Aの物も入れれば2つ増えるが、価格も2倍近くになってしまう為に3Aの方が良いだろう。

 

                              以     上