原発事故に関しては、様々な情報が、錯綜し、ある専門家は安全だと言い、ある専門家は国家破綻の危機だと言います。それぞれの発言に振り回されすぎずに、とるべき行動を、冷静に判断していきたいと思うので、いくつか情報を解釈する際の留意点を、自分自身の備忘録も兼ねて、まとめてみました。
①データの単位に注意する
●「○○市で、1時間に○○マイクロシーベルトの放射線が観測された」
新聞やテレビなどで、各地の状況がこのように報道されています。ここでは、1時間あたりのデータであることに注意が必要です。例えば、半日外出していて外気を部屋の中に入れずに、1ヶ月そこに住む前提であれば、360倍(30日×12時間)しなくては安全かどうかを判断できないということになります。
②何と何を比較しているかに注意する
●何かを分析し、ある解釈を導き出す際には、必ず「比較」を行っています。
その際には、何と何を比較して安全、あるいは危険と言っているのかをおさえることが必要です。例えば、テレビ番組である教授が、福島市で1時間に20マイクロシーベルトの放射線が観測されたことに対して、
●「1回のレントゲンで600マイクロだから、それの30分の1で問題ない」と発言していました。
ここでは、まず①の「データの単位に注意する」ことが必要です。そこに住んでいて安全かどうかは、少なくとも1ヶ月単位のデータで考える必要があります。半日外出していて外気を部屋の中に入れずに、1ヶ月そこに住む前提であれば、360倍した7200マイクロシーベルトが安全かどうかを考えて、判断するべきです。
こうなると、1ヶ月に12回レントゲンをとって、安全かどうかを語らなければなりません。ただし、これは比較先として適当でしょうか。12回レントゲンをとって、安全かどうかは議論しづらいように思えます。もともと、公衆の年間の被曝上限が、様々な議論を通じて、1ミリシーベルト(1000マイクロシーベルト)と設定されているので、これと比較して7.2倍の量と論じた方が妥当だと思います。もちろん、この1ミリシーベルトが厳しすぎるのではとの議論はありますが。。。
③原因は1つだけに特定している場合には注意する
●「この汚染されたホウレンソウは、○○kg食べない限り大丈夫」
こんな発言も注意が必要です。原因を1つだけに限定すると、その通りですが、人は生きていく上で、空気からの被曝、レントゲンからの被曝、水からの被曝、食べ物からの被曝など、様々なところから被曝することになります。
つまり、人が生きている以上は、様々な被曝要素があるわけなので、1つの原因に特定して語られている場合は、割り引いて考える必要があると思います。