暴力について 1
自分は現・DV冤罪被害者ですし、現行のDV法がクソ法律だとか、何もわかってないバカが作ったモノに違いない等と、常に批判を続けています。
ですが、DV法に対して「廃案」だとか「廃止」という主張は一切していないことを、今ここで改めて強調しておきたく思います。
実際のところ、DV法の成立過程には多くの奇妙な出来事が起こっていたり、妙な影響や歪みがいくつも見られます。
ですが、そもそもの『DV被害者を救いたい』という立法趣旨は尊いものですし、実際にも多くのDV被害者がこの法律によって救済されているのは皆さんともにご承知の通りです。
もし、DV冤罪被害者が自分一人だけであったり、ごくわずかな方々だけであれば、「こんな珍しい不運にぶち当たるなんて本当についてない」とか嘆きながら、何とか気持を押し殺して、無理やり自分を納得させて終わっていたでしょう。
実際にも、DV法の実態を知るまでは、まるで「なんと素晴らしい法律だ。これで、自分が悩んでいた事も解決するに違いない」と、心の底から喜んでいたのが事実です。
(なぜ喜んでいたのかは後述します)
自分がDV法や周辺ルールを批判しているのは、規定自体がいい加減である上に、とても粗雑な現場運用がなされているため、DV冤罪をはじめとする悪用が多発する上、それを防止することもできないことが理解できたことや、あまりに多人数の冤罪被害者がいることが理由です。
でも、この欠点は容易に修正可能なはずです。
自分以外にもDV法を批判し続けている方は大勢おられます。
検索すればいくらでも引っ掛かってきます。
そういった方々の大半が、「廃案」ではなく「改正」を主張しておられるのは、誰もがDV法の趣旨に賛同していること・実際に救済されている人が大勢いることをキチンと理解しているからです。
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いま闘っているDV冤罪での訴訟は、この数ヶ月のうちに、自分の圧勝で終わることは確実です。
でも、それで終わりではありません。
もちろん、本ブログのもう一本の柱「境界性パーソナリティ障害患者を支える家族の苦しみ」に関する出来事がまだまだ終わらないのも事実ですが、この「DV冤罪」に関しては、まだまだやらなきゃいけないことが大量に残っています。
今後の自分が単に自分自身を救うだけではなく、「元・DV冤罪被害者」として反「DV冤罪」や「現・DV法改正」への努力を続けていくんだろうな、と考えたとき、自分の本当に正確な立ち位置を明らかにしておく必要があるのかな、と思うことがありました。
この「暴力について」というエントリは、そういう話になるかと思います。
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自分は、実DV被害者でもあります。
というより、元・被虐待児童でした、というほうがわかりやすいでしょうか。
4歳~14歳まで、好き放題に暴力を受け続けてきました。
他の家族はこれを止めずに傍観したり、場合によっては(自分が被害から逃れるために)加勢や協力をしたり、というような、どうしようもない残念な成育歴を持っている人間です。
どれくらいの暴力を受け続けたかと言えば、『頭を割られたり凍死しかけたことが何回かある』という説明で大体のところはご理解いただけるでしょうか。
どれくらい悲しかったかと言えば、『小学5年の5月末に、住んでいたマンションの非常階段最上部(8階)から飛び降り自殺を決行し、運よく(運悪く?)失敗してしまうくらい』に追い込まれていた、という風にご納得いただければ、と思います。
※この経験があるおかげで、「死ぬ死ぬ詐欺」か否か、という見極めの的中率は高いです。
自分が元・被虐待児であった事実は、これまでも限られた範囲の友人・知人にしか明かしていません。
それは、多くの「自称・虐待児」が、その「虐待歴」を何かの免罪符か特権のように使っている様子が心底キライだったのと、実際の経験者のうち、まだ引きずって血を流している人は苦痛が増すので言おうとしないし、克服して乗り越えた人はもう思い出したくないので言わないはずなので、虐待歴を話す奴はたぶんニセモノだ、と感じていたのが大きな理由でした。
具体的には、「絶対に『自称』なんかと同類に思われたくない」「オレはすでに克服済みだから、今さら過去の話をする必要などない」と考えていたからです。
また、本件騒動が勃発してからは、
「虐待を受けた経験があるから、アンタだってやってしまうんじゃないか」
「経験があるから、精神に傷があるせいで、DVをやっちゃうんじゃないか」
等といった、心ない非難を避けようとしてきた部分もあります。
ですが、本件訴訟が終結した際には自分がDVなどやっていないことが確実に証明されるわけですから、もはやこういった雑音を気にする必要など全くなくなることにも気づきました。
そして、DV法を批判する立場の人間として、決して「親・DV」だったり、「反・DV被害者」等ではないことを明確にするとともに、どれほどの強さでDVを嫌っているのかと明らかにしておきたく思います。
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