りさぽんの学パロです!(長編)



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由依side



転校してきてから1ヶ月くらい経って、クラスに馴染んできたある日の事だった。



今日も澤部先生の授業が始まった。



由「あれ、、?」



どうやら教科書を忘れてしまったらしい。



今まで忘れ物なんてしたこと無かったのに、、。



どうしようかと焦っていると、



理「はい、これ」



渡邉さんが教科書を渡してきた。



由「え?」



理「使って」



由「でも、渡邉さんが、、」



理「私はいいよ、どうせ寝るだけだし」



なかなか私が受け取らないから、渡邉さんは私の机に教科書を置いた。



由「ごめんね、ありがとう」



優しい渡邉さんに、何故か少しドキッとした。



なんだろう、この感じ。





授業中、澤部先生が教科書を読みながら教室を回っていた。



宣言通り寝ていた渡邉さんの前で澤部先生が足を止めた。



澤「おい渡邉!教科書は?!」



そこ言葉に私はビクッとしたけど、渡邉さんを見ると渡邉さんは平然とした様子で、



うるさいなぁ、とゆっくり顔を上げた。



理「あー忘れました」



澤「もう本当に、これで何回目だ?」



理「すみませーん気をつけまーす」



澤「じゃあ罰として、放課後提出物運ぶの手伝ってくれ」



理「はあ?」



澤「いいな?」



理「いやよくないだろ!」



澤「そういうことだから」



はあ、と大きなため息をついた渡邉さんはまた机に突っ伏してしまった。





授業が終わって渡邉さんに教科書を返そうと、



由「渡邉さん、ありがとう」



声をかけると、またゆっくり顔を上げた。



教科書を差し出すけど、



なぜか私を見つめてなかなか受けとってくれない。



由「渡邉さん??」



理「、、、理佐って呼んで」



由「、、え??」



理「だから、理佐って呼んで」



由「あ、うん、理佐ありがとう」



理「ん」



渡邉さ、、あ、理佐は、無表情のままだけど、どこか満足そうに教科書を受け取ってくれた。



由「あ!放課後私も手伝うから!」



理「いいよそんなの、私慣れてるから。」



由「いやでも私のせいだし、、」



理「大丈夫だから、由依は帰りな」



っ、なんだろう本当に、



理佐に由依って呼ばれて、



すごくドキドキしてる私がいる。



てかなんでこんな優しいの?



この感情の正体に私はなかなか気づくことが出来なかった。



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