読書防備録-仮説思考 | HardReggaeCafe@Ameblo.jp

読書防備録-仮説思考

夏休みなのでいろいろ読書でもしてみました。
今年はそれほど遠出はせず、長野にちょっと行ってきたという感じで
時間がたっぷりあったので、以前読んだ本を読み返したり、新しい本も
読んでみたりした感じです。
リフレッシュにはなったかな…?

ということで以下備忘録代わりの書評です。
★仮説思考
結構前の話だが、会社の社長に自社サイトの定量分析の結果を
報告した時のことです。ほとんど見ればわかる「事実」となんとなく
わかる分析結果を話したところ大変怒られたものです。
とにかく仮説を立てろ、と。当然正しいかどうかは別に検証が必要なのですが
重要なのは自分なりの結論を持っているかどうかということです。
そんなときに日経の雑誌に出ていたお勧め本の中にこの本がありました。

ボストンコンサルティンググループ(BCG)の内田氏が書いた
この本にはビジネスマンが陥りがちなワナと少ない時間で
どのように精度の高い「仮説」を立てるかについて載っています。

内田氏本人も情報コレクターになりがちだった自分の反省から
最小限の情報から仮説を導き出しそれを実証していく仮説思考に
切り替えたという。

確かにある命題に対してあらゆる可能性を検証して答えを出さないと
気持ち悪いというのはあるが、常に迅速な決断を求められるビジネスパーソンに
は最初からこうではないかという「仮設」の元にそれを掘り下げたほうが
早いという考え方になるようです。

確かにそうだとこの年になるまで考えもしませんでした。
出世するようなエリートの人たちはいろんなことに思いを巡らすのが
早くて多くのパターンを素早く検証しているのかと思っていました。

ECナビにインターンで来ている学生がこの本を持っており、こういったものの
考え方に早くから慣れていれば仕事のスピードも質も格段に上がるなあと
思いました。

もちろん立てた仮説が誤っていてあたかもそれが正しいように実証作業を
進めた場合、誤った結論に導かれてしまうのではという疑問に対しても
きちんと書かれています。そういうたぐいの仮説は検証段階の早いうちに
誤っていることに気づくのだそうです。そしてその時点で仮説を変えれば
いいというわけなので大きなリスクとはならない。

仮説の効用はこれだけにとどまらずプロジェクトの全体像をつかむのが早くなったり
人を動かすにも有効だったりするそうです。
そして仮説検証を何度も繰り返すうちに筋の良い仮説が導けるようになると
いう点も納得です。
そういえば「トヨタウェイ」を読んだ時にもSo What(それで?)を5回繰り返せ
という個所があったのを思い出しました。グロービスなどで教えるクリティカルシンキング
というのもマインドマップなどいろいろ教えると思いますが、こういう部分も
かならず出てきます。そうやって他との交渉に負けないロジックを作る
トレーニングになっているんですね。

これは仕事でも実践しやすい。ベストセラーなわけです。解説本も多く出ているようです。

考えることが仕事のコンサルタントのまさに「秘訣」ともいえますね。