裏でやっていたJoel SpolskyのJoel on Softwearを | HardReggaeCafe@Ameblo.jp

裏でやっていたJoel SpolskyのJoel on Softwearを

今更ながら初めて読みました。開発に関わるすべての
人が読んだほうがいいと思いました。

そもそもhttp://www.joelonsoftware.com/ の日々の
雑感から面白そうなものだけを載せているということで
45の独立したトピックになっていて興味のあるところ
だけ読んでもよし、という作りになっています。
翻訳も読みやすいです。翻訳書の独特の言い回しが
かなりあるけど趣旨がわからなくなるほどにはなって
いないからでしょう(中にはそうでない箇所も散見されましたが)。

開発現場を如何にマネージメントするか。
そういう意外とどこにも出ていない命題にJoel
なりの解答を記しており、比近な例を用いて説明して
くれている本です。
PMBOKもMBA学問もここまでは親切でないです。

まずは”ジョエルテスト”なる12の質問にて自分の現場
を見直すこととあります。

【ジョエル・テスト】
http://japanese.joelonsoftware.com/Articles/TheJoelTest.html
1.ソース管理システムを使っているか?
2.1オペレーションでビルドを行えるか?
3.毎日ビルドを行うか?
4.障害票データベースを持っているか?
5.新しいコードを書くまえにバグを修正するか?
6.更新可能なスケジュール表を持っているか?
7.仕様書を持っているか?
8.プログラマは静かな労働環境にあるか?
9.買える範囲で一番良い開発ツールを使っているか?
10.テスト担当者はいるか?
11.プログラマを採用するときにコードを書かせるか?
12.「廊下での使い勝手テスト」を行っているか?

当社の環境では適合度は70%ぐらいです。2.とか3.
のようなものはJavaやC++のようなビルドを必要とする言語で
なければ関係ないので除いてますけど・・・。

こういった環境整備から初めて体制を整えたら、
次は開発にまつわる諸々の問題があるでしょう。
それらにも明快に答えてたりします。

・アジャイル思想の”弊害”に振り回されず仕様書を作成せよ
・顧客は自分で何が欲しいのはわかっていないもの
・スクラッチビルドでシステムを書き換えるのはやめておけ
・ビジネスで核となる機能はアウトソースしないで自前で作る
・底辺のエンジニアにも成し遂げられることはある
といった珠玉の金言に酔うこともあるでしょう。

また、戦略に対する考え方とか上位思想に関しても言及して
あってこの辺も参考に(鵜呑みは×)なります。

元々MSのExcel開発チームだったJoelは様々な経験を通して
得た知見をブログという形で提供しており、ボランティアの
力もあって日本語にも翻訳されています。

面白いなあと思ったのは、非技術者のプログラムマネージャー
に対する考え方が付録に出ていて、その人たちの
コミュニケーションスキルはコテコテのエンジニアには
ないものだろうと若干皮肉まじりに教えてくれています。

私の経験ではエンジニア(特にプログラマ)は他人の仕事
やプロダクトにケチをつけることにより溜飲を下げ、
如何に自分がそれに対して何かソリューションを提供して
いるかをアピールするタイプの人が多い気がします。
そうでない人には釈迦に説法ですが、建設的な意見を出しつつ
他人を認めることによって共に新たな価値を産み出していこう
という人と仕事をしたいと思うわけです。技術力は重要だけど
そんなに問題じゃない。だって陳腐化するものだし(本当に
重要なポイントを押さえていれば関係ないけど)。

聖書にある
「汝の敵を愛し、汝らを責むる者のために祈れ」
はあらゆる人に有効な言葉かも、ですね。

ということで経験則から学ぶプログラムマネージャ(プロジェクト
マネージャでないこともポイント)論を読みたい人は是非!
オススメです。

それにしてもJoelさん会いたかったな。シラー