手術まで残すところ一時間となった頃、家族がやって来たのと同時に母の友人まで駆けつけて来てくださいました。手術が終わるまで一緒に待機してくださるとの事。とても有り難く、心強かったです。

雑談も束の間、看護師との手術に向けての準備が始まりました。
手術着に着替え、弾性ストッキングの着用(術中からしばらく横になったままの姿勢が続くので水分不足と血液の流れも悪くなり、足の静脈に血栓ができやすくなる事から起こる肺塞栓という合併症を予防する為のもの)、術中から術後までの最終確認です。

手術の開始時間はあっという間にきてしまいました。手術室までは両親と母の友人、看護師に付き添われながら徒歩で向かいました。
入り口前で別れた後は取り乱す事もなく、不思議な事に恐怖心はすっかりと消えていました。私の中にあったのは緊張感と、先生方が絶対に治してくださるんだという期待感だけでした。

手術室に入ると主治医の姿はまだなく、5、6人ほどの手術室看護師の方々が暖かい笑顔で迎えてくださいました。室内には〈DREAMS COME TRUE〉の音楽がかかってあり、手術室とは思えないような明るい雰囲気でした。

氏名、生年月日を告げた上でリストバンドによる本人確認が行われ、遂に手術台へ上がりました。身体は大きな布で覆われて固定され、酸素マスクを被り、点滴による全身麻酔が始まりました。
「ゆっくりと刺していきますからね。頑張りましょうね。怖くないからねー!」

と声を掛けて頂きながら、たったの1分ほどで深い眠りにつきました。