こんにちは。puffです。
懶い季節です。梅雨の時期なのに湿気がなくカラッとしていて、非常に過ごしやすいというのに…、なぜかennui。
私のお休みは週に一度のみですが、この頃は家族の毎日にほんの少し変化があったようで、私には自由な時間がちょっぴり多く増えたような気がします。こうした隙間にのんびり映画を見たり、読書をしたりと、それこそが楽しみな毎日





花様年華は以前も見たのですが、また見たくなってつい。(※欲望の翼の続編ですが、欲望の翼はまた観ないと記憶が。敢えて独立した物、と意識して観ました。)
本日は二本立てでしたが、午前中は”ブエノスアイレス”、午後は”花様年華”と、どっぷりウォン.カーウェイワールドに浸り切りました。
撮影はクリストファー.ドイル、花様年華も確かそうだったはず。
彼の創り出す映像美には、俳優の動きと光と影があればいいみたい。
極端に削がれたセリフがまたいい……、観客を惑わす、不意に飛び出すセリフたちには、辻褄が合わない、不思議なリズムを生み出します。
劇中、何度もすれ違う二人です。
そして意識的な中では何度も触れているのに、実際は肌を重ねていない二人。
肉体を通じて互いを感じていないぶん、精神的にはより深く交わっているという…、心の襞を蕩かすのはなにも体を重ねるだけじゃない、実は何気ない言葉であったり、瞬(めまぜ)であったり、”間合い”であったりする。
呼吸…でしょうかね。
極端にセリフが少ないために、この”間”を重要視しているのではと感じました。詩的な要素もおおいに加わって、見る側は妄想を掻き立てられる。文学的な要素もふんだんな映画に、まったりとした快感を得てpuffは大満足。日数をおいて、また見たいと思います。
最後、トニー.レオンが遺跡(アンコールワット)で、小さな穴に何かを囁きます。
これも良かった…、この穴に秘密を囁くというのは伝説があるようですが、私は全く別なことを考えてしまいました。
ややおじ気ながら、男は穴に指を入れる。
そして唇を寄せて男が呟く…、意外にも長い時を刻みます。
一人の少年僧がそれを見ている…、見られていたら、秘密は守れるのかしら、伝説があるのなら、見られてしまっては満願成就とはいかないのではないか……、
丸い穴は何を意味しているのか。
O(オー)とはゼロであり始まりでもあるでしょうが、それは無限を示唆している。
覗いてはいけないものかもしれない、しかし覗いてみたい、好奇心を駆り立てるもの……、
穴は何者をも受け入れてくれそうです。受容型であるならば、それが女であるのでしょうか。
そうしたものへの固執や、そこからなにを感じるかは…、人の本能に直結しているようで妙にじんわり、沁みるものがありました。
もどかしいほどの”触れもせで”という状況が、非常にエロティックで良かった。
マギー.チャンのチャイナドレス姿が本当に美しい、うっとりします。
2017.6.15
