こんにちは。puffです。
見事に暑い時季へと突入か……、と思いきや、今日は一変して見事に雨。しかし良かった。つい数日は窓を開けて網戸にしていたんですけど、微妙に埃っぽい。ベランダにプランターを置いて苗を植えているから仕方ないけれど、水拭きしたら汚れてましたね。
だいたい月の中盤は仕事も暇で、より遊びに夢中になれる週間(習慣)なんですが、今年の5月は異例でした。急に暑くなったからかな?
既に梅がたわわに育っていて、早速手摘みして来ました。
この調子で行くと、夏の間は梅ジュースがたらふく飲める模様…、この梅ジュース、夏バテに効くんですよね。下処理はDBさん任せですが、梅干しは私が一任されてます。
さてどうなるかは仕込んでからのお楽しみです。

◉映画/ブラック・スワン
監督/ダーレン.アロノフスキー

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以前二度観たものの、もう一度見ようと借りて来たブラック・スワン。
白鳥と黒鳥を一人二役で演じ分けねばならぬ主人公が、黒鳥という自身とまるで真逆のキャラを演じるに際し、極限にまで自己を追い詰めて行く……、主人公ニナ(ナタリー.ポートマン)は見た目も愛らしくキャラは白鳥そのもの。しかし、黒鳥とは悪の華のような存在で、誘惑的であり淫らなキャラであります。
私は見ながら、ふとマルキ.ド.サドの”悪徳の栄え”(澁澤龍彦訳)の中に出てくる、ジュスティーヌとジュリエットの姉妹を思い浮かべたんですが…、こうした白黒反転、比較物語は非常に興味深いです。
人の内的心理の奥深さに、映画がどこまで踏み込めるのか…、文字では何処まで?映像では(写真、絵など)どうかしらん、と、まぁ、いろいろ考えるわけです。
つい先日甲斐荘楠音先生の絵を見て、”汚いものをも余すことなく表現する潔さ”を知らしめられ、ある意味ぐったりとしていたところに”ブラック・スワン”でしたので、以外にもガツンと来ましたね。
しかし、こうした気怠さは悪くない感覚です。
主人公のニナが清楚で怯えた雰囲気がとても良かった。配役も絶妙でしたね。しかしこのニナってのが隠れた逸材でして……、努力の人なのは言うまでもありませんが、見た目清廉潔白でありながら行動がやや……、悪魔的に傾く時がある。
悪魔的にと書きましたが、この表現はなんというか……、人は完璧でないために、内包する人格に天使要素も悪魔要素も持っている、と私は思っています。
この悪魔要素の目盛りが、ニナの心に数滴……、染みとなって滲み出す時、彼女の中の”黒鳥”という悪の華が徐々に開花して行きます。
この開花の過程が鳥肌モノで…、指導を受け持つ振付師の先生の無茶振りに歯を食いしばって立ち向かうところよりも、無茶振りされて添うように努力し、結果無理強いのキスを噛んで応酬するなど、こうした細かな演出が面白くてたまりませんでした。
また役を掴むには女という性(さが)を売りものに、虎視眈々と狙う輩も多い世の中(らしい)が、”不感症の小娘”と密かに呼ばれている彼女にはそれがキャラではない……、ですから、なんとか己で限界まで追い詰めることにより消化(昇華)しようとするという……、とても文学的な要素の強い映画で、私は大のお気に入りです。
母親との関係性が根強く描かれておりましたが、娘と母親の関係…、根深いのは勿論です。同性同士、さまざまな葛藤が生じますよね。
ここに女同士のドラマもありの、過干渉母子の関係が果たしてニナの思い過ごしか、それとも真実なのかと……、匂わせるだけ匂わせて観客に委ねて行く気味悪さが堪らない。

ニナの黒鳥スタイル、とっても艶やかで美しいです。自分の手も足も、体の骨の髄まで黒鳥になりきってしまい……、不感症の小娘と言われたニナは、結果、役になりきり二役を凌駕することにより最高のエクスタシーを得るという。
逸品でした〜〜〜。

◉読書記録/谷崎潤一郎作品”少年”

少年を素材にした作品では、ダントツ有名なのは、川端康成先生の少年でしょうか。
しかし谷崎先生の少年もあったんだっけ、とほんと罰当たりなファンの私。ごめんなさい、先生。
川端先生のみずみずしいタッチと相反し、こちらは芳醇な蠱惑な匂いがプンプンいたします。また谷崎潤一郎先生の初期作品というのは、江戸情緒的な要素がふんだんです。先生の出身が”東京日本橋だというのも大いに関係するかと思います。
後年、京都、関西に拠点を置いてからはまた違った作品で楽しめますけれど、私はどちらかというと初期作品、晩年の”瘋癲老人日記”が大好きです。

少年といってもある意味倒錯系の作品でして、子供の持つ嗜虐性と残忍さ、無意識に行うエロティシズムを描いた作品です。
皆さんも遠い過去に、断片的に浮かぶものがあるのではないでしょうか。私はありすぎて困ってしまいますが…、(自分の行動というよりは他人事を見たのも含めてでありますが。)今考えたら恐ろしい限り。しかしあの頃は笑っていれたのだから子供とはそういうものなのかもしれません。
無垢さと悪魂を秘めた天使…、そういった濃厚な味わいが始終漂った作品でした。

川端先生の作品は、こちらで感想を書いております。

◉少年

現在、全集本では絶版になっている作品のようですので、図書館での閲覧をお勧めします。

2017.5.25