ハロプロには、お金持ちの子じゃないと入れない。
とくに地方出身者だと、オーディションを受けに行くのも大変だし、
ハロプロ研修生に入ったとしても、レッスンに行くのにも莫大な経費がかかる。
家族の負担を考えると、デビューの保証がない研修生にいつまでも長くは
いられないというのが親御さんの本音でしょう。
先日、テレ朝系Webに載ったラストアイドル2期の橋本桃呼(元ハロプロ研修生)の
インタビュー記事が話題を呼んだ。
彼女の場合、地元が山口県という地域ハンディがあり、
まずは山口に近い広島を拠点とするSTU48のオーディションを受けたものの、
最終審査で落選。
その次に、姉の誘いでハロプロ20周年オーディションを受けるも、
こちらも最終審査であえなく落選。
その後、事務所からの勧誘でハロプロ研修生に入ったものの、
結局長続きせず、4ヶ月後に研修修了。
理由は、山口から東京のレッスンに通うのが厳しくなったから。
研修生のレッスンは週1回行われているが、各自参加にあたっての交通費は自腹。
(研修生発表会、ハロコンなどイベントへの参加時は除く)
彼女の場合だと、山口~東京間は往復で3万円近くかかるので、
仮に2週に1回通ったとしても、かなりの出費となる。
母親からはアイドルを諦めるように諭されるが、
そんな中、ラストアイドルは交通費が支給されると聞き、
母親に相談し、文字通りのラストチャンスに賭けてみることに。
彼女自身もアイドルになる夢を諦めかけたが、そんな時、
こぶしファクトリーの『明日テンキになあれ』の
「何回も何回も、失敗しちゃったって、この次はうまくいくかもしれない
もう一回もう一回、立ち上がればいい、拳握りしめてゆけ」
という歌詞に、勇気をもらったという。
ラストアイドルのオーディション番組でこの曲を歌い、見事、合格。
結果的に、ハロプロでデビューできなかった悔しさをバネに成長し、
アイドルとしてデビューすることができたので、
彼女自身にとっては良かったとは思うけど、
遠距離に住む研修生は、結局彼女と同じ悩みを持つことになるだろう。
いわゆる研修生のような、まだデビューする前の育成期間中の子に対し、
AKBグループ(秋元グループ)のように、交通費を会社が全部負担してくれる
事務所もあれば、
ハロプロやスターダストプロモーションのように、レッスンにかかる交通費は
全て自己負担という事務所もある。
地方に拠点を持つAKBグループやスタダと違い、北海道、東京以外のレッスン場は
実質閉鎖状態にあるハロプロの場合、より問題は深刻だ。
8月2日に、ハロプロ研修生に新たに9人のメンバー加入が発表された。
広本瑠璃 (ひろもと るり)
橋田歩果 (はしだ ほのか)
西﨑美空 (にしざき みく)
平山遊季 (ひらやま ゆき)
北原もも (きたはら もも)
江端妃咲 (えばた きさき)
豫風瑠乃 (よふう るの)
村越彩菜 (むらこし あやな)
植村葉純 (うえむら はすみ)
中でも、広本瑠璃はアクターズスクール広島出身ということで注目されているが、
果たしてこの中に地方出身者がどれくらいいるのだろうか。
苦節の末、ハロプロでデビューを果たした子の中でも
広島出身の段原瑠々(Juice=Juice)、
高知出身の川村文乃(アンジュルム)、
京都出身の西田汐里(BEYOOOOONDS/CHICA#TETSU)あたりは
他の子とハングリー精神が違う。
その裏には、家族に支えてもらった分、その恩返しをするために
絶対に成功しなきゃという強い思いもあるのだろう。