先日1月21日、ももいろクローバーZの有安杏果が、

幕張メッセでのラストライブをもって無事卒業しましたね。
いささか発表から引退まで急な出来事ではありましたが、
「普通の女の子の生活を送りたい」という彼女の意志が尊重され、自分でちゃんと幕を引くことができ、メンバーやモノノフ(ももクロファン)に見送られて、最後終えることができたのは
本当に幸せなことだと思います。

芸能人、歌手、作家、スポーツ選手…、様々なジャンルの人達の中で、

こういうハッキリした区切りを持ってハッピーエンドで引退できる人は、ほんの一握りです。

J-POP界にあれだけ貢献した天下の小室哲哉だって、突然迫られるようにああいう形で引退してしまうんですから。

 


昨年、こぶしファクトリーは3人のメンバーが脱退しました。

藤井梨央、小川麗奈の2人は、みんなから拍手を贈られるような形ではなかったけど、
ある意味、自分のハッキリした意志を持って辞めていきました。

当事者ではないので、あくまで推測でしかありませんが、
それこそ右も左もわからないような、芸能活動がどのようにして成り立っているか理解するはずもない子供の頃に選んだこの仕事に対して、

実際やってみたらイメージと違っていたと、アイドル活動に嫌気がさしてしまうケースは少なくないでしょう。

また、多感なこの時期、気になる異性に想いを抱き、彼氏ができるというのも、ごく普通のこと。
理性で抑えられずに夢中になるからこその恋愛ですし。
それが10代の女の子だったらなおさら、仕事よりも友達よりも、

恋愛のプライオリティが一番高くなるものです。

そういう意味では、この2人の気持ちはスッキリしているでしょうね。
(但し、2人とも少々、一緒に頑張ってきたメンバーの顔に泥を塗るような行為をして辞めていったことは付け加えておきます)


ただ、たぐっち(田口夏実)だけはちょっと違うと思うんですよね…

事務所に止められているのに藤井、小川に会いに行った行為は明らかに確信犯です。
でも、その後の彼女の態度とか見てると、こぶしに対する想いがまだ少し残っているような気がしたんですよ。

 

辞めた根本原因については、グラサンのレポートが真相を突いていると思います。
たぐっちが感じていたという「引け目」「疎外感」、周りのメンバーに比べたら、歌もダンスも上手くない、スキルで遅れを取っている…。
10代だから仕方がないのかもしれないけど、ちょっとずつ視野が狭くなっていったのかもね。
外から見たら、たぐっちはこぶしの目立つところにいたはずなのに。

少なくとも、俺はたぐっちがスキルが無いなんて思ったことは一度もないです。

研修生時代、2014年の実力診断テストで、はまちゃん(浜浦彩乃)と一緒に歌唱賞(『100回のKISS』)を取った時、つんくに「当時の松浦はリズムを取りながら歌えなかったけど、(田口は)
しっかりリズムを取りながら歌えているし、ピッチも音のキレもスピーディで良い」と
褒められるくらい、良いものを持っていました。

また、口下手が多いこぶしメンバーの中において、思ったことを素直に表現できるたぐっちはグループにとっても貴重な存在でした。
文学的センスもあり、ブログはそのまま詩文のようでした。

中澤姉さんに「ただものじゃない」と言われ、愛理に一番可愛がられたたぐっち、
こぶしの太陽になって欲しかった。ただただ残念。
本人のプロ意識が欠けていると言えばそれまでだけど、周りの大人が上手く気付いてあげてフォローできなかったかな…。
事務所が今後の教訓にするなら、そういうところです。


昨年の12/3(日)、俺は新宿ReNYにいました。
「こぶしファクトリーライブツアー ~Songs For You~」の最終日千秋楽。

当日はカメラなどの撮影機材が一切入っていなかったため、

ライブの模様は映像化されないけど、本当にこの日のライブは素晴らしく、

こぶしファクトリーの「未来」を感じさせる内容でした。
新宿ReNYに集い共に歌ったこぶし組800人がその証人です。

はまちゃんの悔し涙、あの涙を忘れることはないです。

あの涙が、こぶしのターニングポイントになる気がしています。

その裏で、ひっそりたぐっちは去っていきました。
ライブの途中でも、何気ないふとした瞬間に周りを見渡して、ちょっと感極まる表情もしていました。
人知れず「これが最後なんだな」と思っていたんでしょう。

ライブ後の握手会で「これからもずっと応援しています!」と声かけたけど、
なんともいえない困ったような笑顔をしてました。
ちょっと悪いことしちゃったな、もっと別の言葉をかければ良かったな。

 



こぶしは今年が再生の年になります。

どうしたら勢いを取り戻せるか、そのことはまた明日以降にお話ししましょう。