おとといくらいでしょうか。
階下のローソンへ買物に降りたときです。
23時くらいだったと思います。
うちのマンションの門のあたりで
道を聞いているような感じの女性がいました。
ちょうど僕の視界に入ったときに
道を聞き終わったかのように振り向き
僕と目が合いました。
きっと今話してた人は道がわからなかったのでしょう。
だから僕の方を向くなり
まっすぐこちらへ歩いてきました。
そりゃあ難波に住んでいる僕です。
道のことなら何でも答えれる自信がありました。
こんな夜更けに道を聞くなんて
のっぴきならぬ事情があるに違いありません。
よっしゃ、優しく教えたろ
なんて思って女性がこちらへ向かってくるのを
堂々と待っていました。
この間5秒弱です。
しかし
その女性は道を聞いているのではないのに気付いたのは
その1秒後でした。
よく見たら
首からネームプレートを下げ
木箱のようなものを持っていました。
僕はすぐに察知しました。
営業や、と。
僕の目に狂いはなく
その女性は泣きそうな顔をしながら近づいてきて
木箱の中の物を販売しようとしてきました。
いったいなんやと思ってみてみると
果物でした。
名札にも
「OOフルーツ」
みたいな名刺みたいなものをぶらさげてて
きっとあんまり売れへんから
上司に
売ってくるまで帰ってくるな!
的な仕打ちを受けているのでしょう。
なーんや果物か
と思って
「こんな遅くに大変ですね、頂きますよ。おいくらですか?」
と余裕かまして聞いてみると
「このみかんはすごい希少なみかんで、一生に一回食べれるかどうかのみかんで、4個で1,200円なんです。」
え?
1個300円?
高すぎるやろ!!!
…
やられたと思いましたね。
余裕こいて買うって言って、なんぼですか?なんて聞いたもんやから
今更やっぱりいいです
なんて言えなくって。
結局1,500円出して
「おつりはいいです、頑張ってください」
と最後までええかっこしてしまいました。
ん~、小市民。(嘉門達夫)
内心
1,500円あったら何でも食べれるやん
とか
あの時目を合わさんかったら
とか
悔しい思いが胸中を巡っていました。
家帰って食べてみたけど
ただのみかんでした。
1個300円の
ただのみかんでした。
ほんで
ローソンで買い物をして
ローソンを出たら
ローソンの隣のクリーニング屋の看板の陰で
その女性と、上司風の男の人がこそこそしゃべってました。
「ほれ見てみい。本気出したら売れるやろ!」
と叱咤激励されているか
「やっぱどこでもカモはいるもんやの~」
と笑われているのかなと思いました。
まあ
後者でしょう。