【清瀬校】2024年国語の入試問題（出典編①）

こんにちは。清瀬校の山﨑です

私は現在ゴールデンウィークの真っ只中です。

(このブログが載る頃には、おそらく皆さんの年に1回の貴重なゴールデンウィークはとっくに終わっているでしょうね)

まあ、往々にして休みというのは『気がつくとあっという間に終わっていた』ということが多いんですがね(私の場合はほとんどそうです)

私は休みに限らず、ふだんから時間があれば喫茶店でのんびりと読書をしています。

読書対象になるのは、ほぼ小説の新刊本になります。

対象になるのは、まずは好きな作家の本です。例えば、伊坂幸太郎・東野圭吾・辻村深月・原田マハ・真山仁・池井戸潤などの最新作は必ず書店で買って読むようにしています。

本を汚さないようにきれいに読んでいくように注意しています。汚れた手で読んだり、折り目がついたりしないように、それはもう細心の注意を払って最新作を読みます。

皆さん、お気づきいただけたでしょうか？『サイシン』という読みをかけているのでここは笑うところなんですが…

『お金を払って買った自分の本なんだからそんなに気を遣う必要ないんじゃない』

と思われた方もきっと多いでしょうね。

もちろん最後まで自分の所有物にするつもりならそうです。残念ながら私の場合、買って読んだ本は20冊くらい貯まると売るということを前提にした読書になっております。古本屋(主にブックオフ)に売って現金に換えて、また次の本を買う資金にしてるんです、はい

次は仕事と絡むんですが、『翌年の入試に出そうな本』を書店で探して、『これは』と思うものがあればとりあえず買って読むって感じですね。

ですから、こっちは純粋な意味の読書とは言えないかもしれません。

さらに、入試に出そうな本の中から出そうな場面を切り取って実際に問題を作って生徒に解かせるということもやっていました。

ずいぶん前になりますが、森詠の『少年記』が新刊本で出版された時に予想問題を作ったことがあります。

翌年の中学入試の吉祥女子(第3回)でこの本から出題されました。これは実際に出題された文章の最初の部分が、3～4行くらい私の予想問題より長かっただけでほぼドンピシャで的中しました

ということで、今回のテーマは･･

『国語の入試問題に新刊本が出題される意味』についてです。

では、入試問題の出典として新刊本が選ばれるのはどのような理由によるのか考えてみましょう。

①新刊本なので当然過去の入試で出題されていないため、受験生にとって初めて触れる文章になる。

②時代の変化に合わせた新しいテーマを扱うことができる。

③学校側にとって、どういう受験生に来てほしいのかをアピールする場になる。

など、いろいろあります。

①については、受験生は当然入試問題の過去問を塾や家庭でかなりの数こなしていくことになるので、『あ、これやったことある』ということで、たまたま国語苦手なんだけどできちゃった、というのを学校側としては避けられるという観点です。

ただ、裏を返せば『だからこそ、新刊本対策をやる意味がある』ということにもなります。

実際、国語の苦手な生徒にとって、例えば『登場人物それぞれの性格』とか『その場面でどんなことが起きているのか(それがどんな意味を持つのか)』とかが、あらかじめわかっていれば問題は白紙の状態で解くよりはるかに楽なものになるでしょう。

②については、『家族愛』・『友情』・『成長』・『異文化』・『多様性』・『情報化社会』などがあります。古いテーマのように感じるものでも、時代と共に変化していることにも注意する必要があります

家族のあり方や友達とのコミュニケーションなどは、明らかに変化しています。昔の常識はもはや通用しなくなっていますね。

③については、入試問題というのは『学校がどういう生徒を求めているのか』を受験生に直接伝えるという側面も持っていることを意味します。

例えば、物語文を通して『他者を理解することの難しさや大切さ』について考えられる人であってほしいとか、論説文を通して『あふれかえる情報の中で本当のことは何かを自分で考えようとする姿勢』を持つ人であってほしいとか、入試問題の文章にはそんな学校のメッセージが込められているように思います

『2024年の入試で出題された作品』については、次回のブログで具体的にお話します。

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