こんにちは。清瀬校の山﨑です
2024年度入試が終わり、そして春休みも終わり、4月からはいよいよ新学年がスタートしましたね
今回から何回かに分けて、2024年度入試の国語について振り返ってお話させていただきます。
まずは、都立高校入試の、自校問題作成校の漢字の問題に関してです。
国語で自校問題を作成している学校は、進学指導重点校の7校(日比谷・西・国立・戸山・立川・青山・八王子東)と単位制高校の2校(新宿・隅田川)です。
共通問題の国語の漢字は非常に簡単で基本的には『できて当然』というレベルなので、ブログでわざわざ触れる必要はないんですが、自校問題作成校の漢字はそうはいきません
たとえば、『書き』の問題に関しては共通問題と同じで、基本的に小学生で習っている漢字の組み合わせにはなっています。
ただ、かなり高い語彙力を必要とします。ですから、事前に入試対策が必要になります
実際に今年出題された漢字の問題を具体例にして説明していきましょう
たとえば、四字熟語で『一陽来復』という漢字が、日比谷と新宿の2校で出題されました。
意味は『悪いことが続いたあとに、ようやくいい運が向いてくること』です
なかなか中3の生徒が日常で使ったりしない言葉ですね。漢字の組み合わせそのものは易しいのですが、何とか書いたとしても『復』を『福』と間違えてしまうのではないでしょうか?
ちなみにこの『一陽来復』は、私が清瀬校でオリジナルで作った『都立自校問題作成校対策 差のつく漢字 四字熟語編(30問)』には載っていました。
四字熟語では『多岐亡羊(たきぼうよう)』を、今年、『書き』で戸山が、『読み』で立川が出題していました。これは難しいですね
少なくとも、『書き』でこれが書けた受験生はほとんどいなかったんじゃないですかね。ちなみに意味は『方針がいろいろあって、どうしていいかに迷うこと。』と、岩波の国語辞典には書かれています。
他に通常の『都立自校問題作成校対策 差のつく漢字(100問)』も作っております。
日比谷の『書き』の問題で出題された『会心』と『不退転』はこちらの方に載っていました。
つまり、日比谷の『書き』5問のうち3問が的中したことになります(残念ながら日比谷を受験した生徒は今年はいませんでしたが。)
他には、国立で『不世出』、西で『間遠(まどお)』、戸山で『探訪』、八王子東では『帰した』・『照準』・『短兵急』の3問、が的中しました。
このうち、『間遠』に関しては、対策プリントには載っていませんでしたが、私が個人的に小説を読んでいる時に出てきた言葉で、これは都立自校問題作成校の漢字で出そうだと思って、授業で触れたものです
必要と思われる漢字はこのように適宜補充する形で授業の中で触れるように心掛けています。
他に補充した漢字で過去に的中したものを挙げると、『大団円(だいだんえん)』・『相伴(しょうばん)』・『相好(そうごう)』などがあります。
実は簡単な漢字なんだけど、意外に書けない言葉って多いんです。対策プリントからいくつか例を挙げてみるので、みなさんも実際に書けるかどうかちょっと考えてみてください
① イサイ構わず突き進む。
② セキジツの面影もない。
③ カキュウの用事で出かける。
④ ハントを西に拡大する。
⑤ 外交に関してはイッカゲンを持つ
⑥ 悪のオンショウとなる。
⑦ チョクジョウケイコウな人物。
⑧ シュッショクの出来ばえ。
⑨ イッシ乱れず行進する。
⑩ キョクチ的に激しい雨が降る。
どうでしょうか。自信を持って書けた漢字がいくつありましたか
では、答え合わせをしていきましょう
① 委細
② 昔日
③ 火急
④ 版図
⑤ 一家言
⑥ 温床
⑦ 直情径行
⑧ 出色
⑨ 一糸
⑩ 局地
中学生で8問以上正解できていれば、かなりの上級者と言えます
失礼とは思いますが、おそらく大人でも半分も書けなかったという方が少なからずいらっしゃるのではないかと推察しています。
このように、都立の自校問題作成校では、簡単な漢字の組み合わせで答えにくい言葉が狙われます
ふだんから本や新聞など、いろいろな文章に触れる機会があるはずなので、意識して漢字を覚えていくようにしましょう
-----------≪お知らせ≫-------------------------
体験授業はいつでも受けることができます
受験相談や学習相談だけでも大歓迎です
2024年度の合格実績です
【保谷校】合格速報(2024年3月8日更新) | 中学/高校/大学受験 学習塾朋友のブログ (ameblo.jp)
【清瀬校】合格速報!!(2024年3月4日現在) (ameblo.jp)
【ひばりが丘校】2024高校入試結果(3月5日現在) | 中学/高校/大学受験 学習塾朋友のブログ (ameblo.jp)
2023年度の合格実績です