出願ラッシュ 1 | Startin' over…
この時期は空き時間がすべて面談で埋まる。
過去問演習に追われるため、予習時間を確保するにはもっぱら退勤後、朝まで粘るくらいしないと授業は持たない。
ただでさえ面談に向けて資料作成、そのために各大学の入試情報をかき集め、報告書にまとめる。
その際、出願締切日にミスがあればご家庭に迷惑、どころではなく生徒さんの人生に関わる損害を与えかねない。
さらに厄介だったのは、センターリサーチ発表前に、センター得点率と志望大学の点数基準に計算し直し、昨年のボーダーラインと比較する作業であった。特に英語は筆記200点、リスニング50点を200点ないし150点に圧縮換算と大学によって配点が違うのが何とも面倒だった。

例によって、あいつのご家庭とも面談。
親御さんとこちらの意向は一致している。
あとはあいつの考えのみ。

お疲れ様です。
T大とK大の入試情報をまとめました。

お疲れ様です。
KM大の一般入試の資料完成です。

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共有完了です。
あと、ボーダーラインとの比較グラフ更新完了しました。

こんなやりとりが深夜3時に続く。
伊藤先生がとりわけ頑張って下さっている。
彼も大学3年生。就活を前に早期にバイトを辞める講師もいる中、彼はあいつのために尽力している。
高校の後輩。
そして大学の後輩にもなれるよう。あいつのために、授業共々事務作業から保護者応対まで何でもこなす。
10月の終わりから受験校決定の面談に関しては、彼一人で担当している。

眠ったのは朝方であった。

"RRRRRRRRRRRRRRRRR"

LINE通話の呼び出し音。

”11:13”

え?


朝方までに完成させる合格率可能性の報告書、書きかけで、腹の上にPCを置いたまま爆睡してしまった。

「おはようございます。すいません、寝落ちしました。」