片重い | Startin' over…
なぜもっと自分の気持ちに素直にならなかったのか。
”講師として”この言葉を繰り返しては、薄っぺらい非正規雇用のプライドを死守したつもりになって
自分の感情を抑圧してきた。
それで傷ついたり、苦しんだりするのが自分だけなら何も問題無い。
信頼関係は、築くのに膨大な時間と深い思いやりを要するもので
崩れるのにそう時間を要さないのではないか。

どちらにせよこの狭い心の中には強い感情が横たわっていた。
それをどう処理していいかわからず、目の前の仕事とそれ以上の仕事につぎ込み、
手が回らず空回って、成し遂げられず、約束は嘘へと変わる。

感情的に働きすぎた。
それは否めないだろう。

あいつが離れてってしまうのがこわい。
受験生という観点からすると、苛立ちを覚えることもある。
ただ、見過ごしてきた感情ほど、
その仕事に価値はあたったのだろうか。
私の言葉は響かない。費やした労力はむしろ鬱陶しいと感じているのではないか。
求めてないものを押し付けられるているのだから。

笑顔、声、体温。
かつて慎吾に求めた。
それなくして、私は”先生”というものを、信じることができなかった。