コンビニから帰ってくると、純はすぐさまシャワーを浴びに行った。
私が頼んだものも見つけてくれて、買ってきてくれた。
純にお金を払ったあとの私の財布は、札はもちろん銀色の硬貨がまったく無い状態になった。
そして歯ブラシが無いことに、その時になって気づいた。
今月は何度コンビニATMの良い顧客になったことか。手数料だけで1000円はロスしているだろう。
和馬はDVDを、奴は漂う煙を、私はいつかのATMの利用明細を眺める。
奴が目頭を押さえる。
「やべ、コンタクトの保存液無いやんけ。
お前コンビニに用事ある?」
行ってもよかったが、私はコンタクトをつけないためどんなものを買ってきてようかわからない。
あの色違いのフタがついたやつ?
純がシャワーを終え、出てきた。
コンビニには純が付き添ってくれることになった。
さっき行ってきてもらったばかりに申し訳ない。
出かける準備をした。
「和馬、ドライヤー借りてもいい?」
夜になって髪型が崩れている奴と見比べると、風呂上がりでもちゃんとセットしようとする純が高校生男子のように見え、かわいかった。