松永安左ェ門の小説を最近、読んでいる。
電力の鬼・電力王と呼ばれた、松永安左ェ門を一生について書かれた小説。
『まかり通る』
斉藤一人さんも薦めている小説だけに、商売の本質が随所に書かれていて非常に面白い。
その中で、こんな場面がある。
安左ェ門が新たなビジネスをしようと考えていていたが、何を扱って、どのようなビジネスをしたらよいか分からなかった。
そんななか、亜麻仁油を取り扱おうとした。
がしかし、
(買いたい人間がおって、売る人間がおる。その仲介をするものが一銭にもならぬとはバカバカしい話だ)
安左ェ門はそう思ったが、だからといって、このまま打ち切りするのには惜しまれた。
(ブローカーがこっちの商売だ。これでもうからなくっても、関係さえつけておけば、また、もうける機会はあるだろう)